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津軽 湯舟観音堂 巡礼日 2012.8.2  掲載日 2013.5.17>

秘仏御開帳と御神体/津軽33観音霊場記(湯舟観音堂(高倉神社))

旧道、自転車で巡った「津軽33観音霊場」紀行文 やまなみロード、自転車で巡った「津軽33観音霊場」紀行文 湯舟町、自転車で巡った「津軽33観音霊場」紀行文

 湯舟町に有る「津軽33観音霊場」の6番札所「湯舟観音堂(高倉神社)」へ行くのに、たぶん「野中・猿沢」集落へ続く旧道と思われる砂利道を行き、やがて「やまなみロード」車道と合流し、それほど自転車の押し歩きはありませんでした。

高倉神社・湯舟観音堂、自転車で巡った「津軽33観音霊場」紀行文 高倉神社・湯舟観音堂・階段、自転車で巡った「津軽33観音霊場」紀行文 高倉神社・湯舟観音堂・階段、自転車で巡った「津軽33観音霊場」紀行文 高倉神社・湯舟観音堂、自転車で巡った「津軽33観音霊場」紀行文

 湯舟町に入ると大きな鳥居と高倉神社の幟が見え、側まで行くと長い階段が・・ゲッ!!・・津軽 湯舟観音堂

 ヒーコラ言いながら階段を上がると、先に上っていた越後屋が境内でトッツアンと話をしており手招きします。

 何だ?・・と思いながら行くと「今日は祭りで、この日でないと湯船観音さんが見られなく、特別に見せてくれるそうだ。」と言います。

 ほほおぉぉぉ・・・秘仏御開帳かぁ・・信心も無いのに、こおいう日に出会うとは、これも津軽33観音霊場の観音様との御縁か・・・・ナモナモナモ・・・高倉神社・湯舟観音堂、自転車で巡った「津軽33観音霊場」紀行文

 役員らしいトッツアンに先導され、高倉神社拝殿の後に有るチッコイ戸から入ると、サッシ戸がはまった入口が3つ有る小屋があり、普段は鍵を掛けてあるらしく、小屋の前で「左端が湯舟観音さんだ」と教えてくれました。

 アカンと言われるだろおと思いながらも「写真とったらアカンでしょうねえ」と聞いてみると「ううむうぅぅ・・それは・・」と腕組みしたので「あっ、いいです。撮りません」とトッツアンの悩みをすぐに解消してあげました。

 拝見すると湯舟観音さんは、思ったよりも大きく50cmほどで全身に金色に塗ってあり、剥げてもいなく汚れていないので、よっぽど「金箔ですか?」と聞きたかったのだが、また悩ますとアカンので聞かなかった。高倉神社・湯舟観音堂・御神体と秘仏、自転車で巡った「津軽33観音霊場」紀行文

 他の2つの入口にも御神体が有るようだが、ちょっと見た目には、あんまり大した事も無いような物だったと思う・・記憶にあまり残ってないので・・・・・

 ところが、あぁたぁ・・・これを書いてる時に調べてみると、この御神体は「鉄滓(かなくそ)」と言われる製鉄の際にできる物らしく、明治時代にこの御神体を巡って近隣の集落と、モメた事が有るほど大事な物だったらしい。

 この付近には古代製鉄技術が有ったようで、鬼が刀を作ったという伝説があり、それに関連する御神体のよおで、惜しかったなぁ・・・知っていたら、写真はダメでも、もっとしっかり観察していたのにぃ。高倉神社・湯舟観音堂、自転車で巡った「津軽33観音霊場」紀行文

 当然、御神体なので写真は公開されておらず、その形等は「鉄滓」を3個ほど組にして飾ってある・・と記載されてました。

 今思い出しても、小屋の中にチッコイ社のよう物が設置されていたように思い、フウゥ~ン・・と思いながら通り過ぎたような気がして、その社の中に御神体が有ったのですねぇ。

 地元の人以外、単なる物見遊山・旅行者程度では滅多に見られない物で、偶然にも特別拝見する機会が有ったにもかかわらず、その価値がわからなくホンマに惜しい事をしました。

高倉神社・湯舟観音堂・祭日、自転車で巡った「津軽33観音霊場」紀行文   高倉神社・湯舟観音堂・納札、自転車で巡った「津軽33観音霊場」紀行文    高倉神社・湯舟観音堂、自転車で巡った「津軽33観音霊場」紀行文

 高倉神社・拝殿へは手に紙包みを持った人が次々に集まって来ており、たぶん中身は米だと思う。

 神事が始まるまで時間が有るというので、その間に尺八を吹いて参拝しました。

 「お神楽も有る」と聞いたので見物しようと待ってると、「どこから来た?」と数人に聞かれ、そおじゃろなぁ・・見知らぬ者がウロウロしてるんだから・・

 3人の神主さんが来て、まだ若い女の神主さんも居て巫女さんの役をするのかと思って神事を見ていると、男の神主は冠をかぶり。女の神主さんは幅広の鉢巻のようなのを付けてます。高倉神社・湯舟観音堂、自転車で巡った「津軽33観音霊場」紀行文

 しかも始まりの詔?は、男の神主がやるのかと思ったら女の人がやり、おぉぉぉ・・さすが男女同権の荒波が、ここまで・・・・天照の再来か・・(^O^)

 そのうち若い男の神主が人手不足なのでしょうか、一人二役で笛・太鼓を鳴らし始め、女の神主も詔が終わると、シンバルの小さいのを担当して手伝います。

 聞いていて言っちゃあ悪いが、笛は練習不足で、出足の音から、カスレて音が出ていなかった。

 そのうち赤い服着た、神主の一番エラソーな人が詔を言い始め、疲れたので灯籠に腰掛けて聞いてると眠くなり、あやうく手に持っていたデジカメを落とす所だった。

 玉虫を全員が捧げ終わると座が軽くなり雑談も始まったので、あれ?・・楽しみにしていた巫女さんのお神楽は?と思ったが、途中で弁当が届けられたりしたので、これから宴会が始まり、神事は終わったのだと思って帰りました。

 ところが階段を下りた頃、また太鼓の音が聞こえましたが、再び階段を上るのもキツイので出発しました。


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます


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