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 「越後33観音霊場・只一人」紀行文 H20.4.13 巡礼     H21.10.7 UP


巡礼の経験話/越後33観音霊場・只一人 

北新井駅

 越後33観音霊場の2番札所「摩尼王寺」を出て、近くの北新井駅へ寄って一休み。八代川、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 この北新井駅の地図による事前調査では、駅近辺はタンボが取り囲んでおり、周りには人家が無いので野宿候補地にしており、ヒマだったら尺八吹こうかと思ってた所なんです。

 しかし来てみると予想とは違い、北新井駅近くに新しい家が建っており、新興住宅地化されたようですなぁ。

 北新井駅は予想通りチッコイ無人駅でしたが、それはそれとして取りあえず待合室のベンチに荷物をヨッコラショと置きました。八代川、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 ベンチの隣に座ってたオバハンが、リュックを見たためか「今から山登りですか」と聞いてきます。

 ん?・・山登り?・・そお言えば、近くに妙高高原が有るから、登山客と間違ったのかもしれん。

 「あっ・・いえ、越後33観音霊場を巡ってるんです。知ってますか?・・あぁ、そおですか・・やっぱり知りまへんですか。ダハハハ・・」

 「巡ってると、だれか声を掛けてもらえますか?」
 「いやあぁ~・・全然ですがなぁ。 四国ならば、まだ声を掛けたりして貰えたりするんですが。ダハハ・・」

と、ダハハハ・・・を連発しながら少し話してると、列車が来たのでオバハンが乗り込んで行き、σ(*_*)もリュックを担ぎました。北新井駅、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 オバハンの代わりに、私服の女子コーセイらしい集団が列車から降りて来て、偶然にも女子コーセイの後ろを付いて歩くような形になりました。

 途中に有る大きいスーパーで夕食を買うつもりでいたら、これまた偶然にも前を歩いていた女子コーセイも入りました。

 別にストーカーするつもりでは無かったんだけれど、偶然というもんはオトロシイモンじゃ。

 さすがにスーパーから出て来る時はσ(*_*)一人で、女子コーセイは、どこへ行ったか知らん。

「巡礼」という言葉

 路上に桜の花びらが巻き散らかってる道路を歩き・・関川の橋を渡り・・「下米沢」付近を歩いてると雨がポツリ・・・ちょうど建設工事途中の高架橋が有ったので、その下で雨宿りと一休みをしました。桜散る道、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 地図を眺めながら野宿候補地を思案していると、同年輩のトッツアンが寄ってきて「ちょっと、いいですか」と話し掛けてきます。

 トッツアンも昔、ヒッチハイクを何回かした事があると言い、σ(*_*)の歩いてる姿を見て同業のタグイと見て声を掛けたようです。

 「越後33観音霊場」巡りをしていると言っても、当然そんな霊場なんか知りまへん。

 「坊さんでっか?」
 「いえ、普通の一般庶民のタダモンで・・巡礼をしてる・・と言った方がええかなぁ」関川、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 四国ならば、杖と笠を持ったカッコウして歩いてれば、黙っていても遍路と認識してくれるのですが、四国や有名な霊場以外で「霊場巡りをしている」と言うと、今時、僧職以外の人間が寺なんぞ歩き巡って何がオモロイのか、モノ好きな・・というオーラーを出されるんですねぇ。

 そおいうヒマな事する人は現実にこの世には存在せず、映画かドラマの世界だけだと思われてます。

 話をしていて単語にすれば「巡っている」「巡礼」のわずかな言い方の違いですが、「越後霊場を巡っている」と言う代わりに、「越後霊場を巡礼してます」と言う方が、なぜか話しの通りが早くなり、この時以後、ややこしい説明をしなくても良い「巡礼しています」と言うようにしました。

宿泊

 「(寺巡りしてるのだから)寺に泊めてもらうのでっか?」
 「いや、まだ寺に泊めてもらった事もないし、また泊めてくれとお願いした事もありまへん。
 あなたは、(ヒッチハイクの時に)寺に泊まったのでっか?」


 「(寺にお願いした時)3回に1回は泊めてくれました。中には、ウチは宿じゃねぇ・・と怒られた所もあったが・・・ナハハハ・・・」

 そお言えばσ(*_*)の檀家寺の坊さん(日蓮宗)に四国遍路の話しをした時、トッツアンと同じように「寺で泊めてくれるのか」と聞かれた事が有り、通夜堂が無い限り泊まれないと言うと、「歩いて巡ってる人なのに・・」と首をかしげていた。

 越後33観音霊場のように、歩いて巡ってる人が少なく、そんな人さえも居るのかどうか、わからん程の珍しい人数だったら、寺に頼めば何とか泊めてくれるかもしれませんが、四国はなんちゅうても人数が多いからなぁ。

 いくら歩いて巡ってるからと言って、そんなのに一々対応して泊めていたら、寺もたいへんだと思うし、それほどの信心も無いのに、宿泊代を浮かすため寺を宿代わりに利用するというのも、いかがなモンかと自分では思っている。

 「寺にも日常生活がありますからねぇ。
 普通一般の家庭を訪ねて、いきなり泊めてくれと言うのは非常識なように、いくら寺と言えどもそれと同じと思い、σ(*_*)はまだお願いしてまへん。

 ただ、夕暮れが迫り野宿場所をどうしても見つけれなく、あるいは雨などで、どうしても先へ進めない時は、事情を話して寺の軒先等を借りて野宿させてもらえないか・・と、お願いするつもりでおりますが、今までは、まだそのような事が有りまへんでした。」
「下米沢」付近、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 「宿には泊まらんのでっか?」

 「四国遍路の時は、たまに泊まりましたが、ただ宿を予約すると、どうしてもそこまで歩かねばアカンですからねぇ。

 かと言って野宿する場合は、野宿場所を心配しなきゃアカンですしぃ。どっちも善し悪しですがなぁ。ダハハハ・・・」


 「今日は、どこで泊まるんでっか?」
 「「菅原」付近まで、野宿場所を探しながら歩いてみるつもりです。」

 「あっ、それなら家に泊まりまへんか。」

 越後33観音霊場で、始めての宿泊接待の申し出でした。

 「はぁ、ありがとうございます。でも、見知らぬ者が行くと、家の人が気を遣われると思いますので・・」

 「いや、家のモンには、そんな気遣いは全然必要ありまへん。」と何度か言ってくれますが、やはり丁寧に断り続けました。

 「ううむうぅぅ・・・でも、泊まる人の方が、かえって気を遣うかもしれまへんねぇ」

 トッツアン、よぉ~知っていなさる。(^O^)ナハハハハハ・・・・その通りですがなぁ。

 気遣いしながら他人の家へ泊まるのなら、σ(*_*)はお金を払って宿に泊まるか、野宿の方を選びます。

尺八

 「この黒い筒には、何が入ってるんでっか?」
 「へっへっへ・・尺八ですがなぁ」

 「わたしゃ、また巡礼中とか書いてある、幟か旗が入ってるかと思った。ほれ、それを掲げながら歩いて行く・・という風に・・」「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 「今まで釣り竿が入ってるのか?と聞かれた事があったけれど、幟は始めてですねぇ。 尺八を吹いてみましょうか?」

 今までは自分から尺八を吹くという意向を示した事は、ほとんど有りまへんでしたが、今回は宿泊接待の申し出に対する、お礼のつもりで自分から言い、その思いを込めて本堂でいつも吹いてる曲を吹きました。

 吹き終わると、何時の間に来たのか中学生位の男の子が、一人後ろの方に居てトッツアンの息子だと言います。

托鉢と乞食

 「これ(尺八の事)、正業でやっとられんでっか?・・はぁ、さいでっか。
 そいじゃ、お弟子さんとかは?・・(居ないと答えると)はぁ、さいでっか。
 これで托鉢なんかを、しとられるんで?」


 「四国遍路の時に、寺の門前で勝手に、ちょっとやりましたが・・あなたも四国へ行った事あるならば、寺の門前付近で座ったり立ったりして托鉢しとる人を見た事があるでしょう。

 まぁ・・俗に言う職業遍路とかコジキ遍路とか言われますが・・・あの人達の姿を見て、コジキしてるのと托鉢しとるのと違いがわかりまっか?

 σ(*_*)は、やっていても、それの違いが分からず、だいぶ長い間ズウッ~ッ~・・と悩んでおったんですが、今は違いがわかります。」


 「托鉢と乞食の違い」を知りたい人は、クリックして読んでみてください。

 それから少し話しをして、雨も上がったので別れて出発しました。


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます


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