H22.6.12 巡礼 H23.5.1 UP
当初の安田付近を歩く予定では「孝順寺」という寺が有るのは知っていましたが、別に大した寺では無いだろおと思い寄るつもりが無く、安田城址へだけ行くつもりでした。
それが歩いてる途中の看板に「三度栗の寺」と書いてあり、安田城址の道筋なので寄って見る事にしました。
越後の国には、親鸞さんが関わる「越後七不思議」つうもんがあり、その一つが以前、上越市の居多神社で見た「片葉の葦」で、この「三度栗」も「七不思議」に含まれています。
今回の「三度栗」の伝えでは、信徒が親鸞さんに「まぁ、一つ食べてくんなせぇ」と焼いた栗をあげたら、それを食べずに栗を埋めちまったそうな。
「布施」ちゅうもんは、布施する人が、どういう思いをしながら布施したのか・・・その心を感じ汲み取って、どんなに今は不要な物であっても、布施を絶対に断ったり粗略に扱ったりしたらアカンと聞いてます。
それを何を思ったのか親鸞さんは埋めちまったのですねぇ。
布施した信徒さんは、きっとそれを見て「あぁ・・やっぱり、貧しいオラの焼き栗じゃ、気にいらんかったんだろなぁ」と悲しんだと思います。
その時に親鸞さんは「あぁたの気持ちは、良くわかっている。それに報いるため、埋めた栗はやがて芽が出て成長するであろう」とでも言ってくれれば良かったのですが、実際はどおなんでしょう?
親鸞さんの浄土真宗は「門徒、物忌み知らず」とも言われるほど、他の宗派と違って迷信・俗信のタグイを徹底的に無くするように主張してると聞いておるんだが・・・・ブツブツ・・・・・
という詮索は抜きにして、埋めた栗はやがて芽を出し生長して大きくなり、年に三度も栗の実が成る・・という、アリガタイ話だと聞いております。
「考順寺」入口前庭のベンチで昼食しながら、ところで問題の「三度栗はどこ?」
握り飯を頬張りながら、周囲を見渡すと、どうも目の前の木が「伝説の木」らしく、その木の周囲だけがヒモで囲ってありました。
そお思いながら見ると、その木は栗のようなので、たぶんこれが「伝説の三度栗」なのでしょう。
孝順寺の入口は山門も無く石柱が建っているだけであり、何も知らずにそこだけを見れば、この奥に寺が有るとは、ちと思えないかもしれない。
しかし敷地内の奥へ行くと、広い素晴らしい日本庭園が見え、後でネットで調べると大地主だった家を本堂にしたらしく、その庭園だったのでしょう。
思わず庭園に近寄ると「禁無断散策 無断立ち入り控えて下さい」と無常の看板が行く手を塞ぎます。
あらあぁぁ・・お断りをしなくちゃ、いけないのね・・と思ってると、丁度車が入って来て住職らしき人が車から降りました。
挨拶をして「入ったらアカンのですね」と念押しすると
「一応、寺に入ってもらい「志」を頂いてから、散策してもらっている。別に金儲けをするつもりは無いが、これだけの庭を維持するのはタイヘンだから・・。」
「はぁ、そおですわねぇ。 これだけ広いと・・」
「歩いてるのか?」
「はい、越後三十三観音を巡ってます。」
「うちは、それ(越後三十三観音)では無いからなぁ。でも今はだれも居ないし、そのカッコウ(小汚い作務衣姿)しているのだから、散策して良いよ。」と言って寺の中に入って行きました。
ううむうぅぅ・・こんな「カッコウ」をしているから同じ仏門者だと善意に誤解されたのでしょう。
しかし、拝観料というか志を貰っている・・と聞いたからには、善意に誤解されたままタダで入っちまうと、信心の足りんニセ巡礼者ですが、もんのすごく心が痛みます。
かと言って、素直に寺内に入って志を納める気持ちにも、何故かなれないんですねぇ。
一番良いのは、先程の看板付近に箱を置いておき、主旨を書いて「志」を入れるようにしてくれた方がスッキリと入れるのだけどなぁ。
せっかく了解を得たのですが、先程の看板付近から3歩ほどだけ中へ入らせてもらって庭園の写真を撮りました。
なんせ・・ほれ・・気弱で小心者なもんだから・・
一休みしてから安田城址公園へ行ってみると、正直言って期待とは裏腹に、どこが城址?と言う感じで単なる公園だった・・ごめんね。
阿賀野川の安田橋には、思わず「おっ・・ヒマそうやなぁ。何してまんねん。」と話しかけたくなるようなユーモラスな鬼さんが金棒を抱えて座っており、どおいう云われで鬼さんが橋に居るのかとネットで調べると、どうやら安田瓦の鬼瓦が関係しているらしい。
五泉市の市役所で観光パンフレットを貰おうと思い、裏口から入り守衛さんに断ってトイレを借りました。
庁舎内のトイレ行くまでに気付いたのだけれど、職員がだれもおらず、初めて今日は土曜日で役所は休みだったのね・・と気付き、歩き続けていると曜日感覚が全く無くなり、今日は何日だったかな?と思う事も有る。
守衛さんにトイレの礼を言い、観光パンフレットをもらえるかと聞くと、探して持ってきてくれ、今回は北五泉駅で一区切り。
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