HOME > 遍路・巡礼 > 「越後33観音霊場」地図と目次 > 146 余 韻
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人家が立ち並ぶ「朝日」集落内を歩いてた時に、道端で掃除しているオババが居るなぁ・・と思い通り過ぎた時に、同じ道端に門柱があります。
門柱なんか別に珍しくも何とも無いので通り過ぎようとした時、ふと門柱を見ると「普談寺」と書いてあり、危ねえ所でだったなぁ・・通り過ぎちゃう所だったぞぉ。
「普談寺」の案内看板が無いと、始めての人は、たぶん通り過ぎちゃうだろなぁ。
門柱の先は、すぐに寺が見えるわけではなく、両脇に人家が有り道が続いてます。
たぶん奥の方に寺が有るのだろおと想像はしたが、不安なので途中、民家の庭先手入れしている人に、この道は普談寺へ行けるのか聞いて確認した。
山麓まで行くと、やっと山門が見え、山門脇に本堂が有るよおで、普通ならば本堂前に山門が有るのですが、ここは本堂よりも観音堂のために有るよおです。
先ずは山門の仁王さんに挨拶して・・・何か痛々しい包帯が捲いて有り、3番札所「大泉寺」のように地震被害に遭われて、腕を骨折されたり足首をネンザされたのかと心配して、良く見ると手甲・脚絆や腹巻きのつもりのよおです。
山門を潜って、長い階段を上がった高台に越後33観音霊場の30番札所「普談寺」観音堂が有ります。
観音堂には迫力有る竜の彫り物があり、境内をウロつくと、横の方に「大きな矢?」のような物が飾ってありましたが、この矢のような物は何でしょうか?・・だれか知っていたら教えてね。
観音堂前のベンチに荷物を置き、服の上から「虫除けスプレー」を体中に吹きかけると、おぉぉぉ・・・効果が有るのか、観音様の化身が守ってくださったのか蚊が寄ってきません。
観音堂扉の破れ目から、お賽銭と納札を入れようとしましたが、試しに扉を引くと開いたので、中には入らず扉を全開にして、中に向かって二曲吹いてると涼しい風が通り抜けます。
蚊も寄って来ないし、朝早く出たので時間があり、よっぽど暗譜している6曲全部を吹こうかと思いましたが、これから暑くなる時間なのでヤンピし、だいぶ休息してから出発し階段を下りました。
本堂には寄るつもりは無かったのですが、それでも折角だから何かオモロイ物が無いかと思って、石仏が並んでる境内へ入って行くと・・・有ったあぁぁ・・!(^^)!
本堂から少し離れた対面側に、ガラス戸内に地獄・極楽等の小さい人形が飾ってあり、「賽の河原」では、子供が石を運んだり、鬼にイジメられて泣いたりしており、写真には写ってまへんが、鬼の居る岩上付近に地蔵さんが立っているので、安心してくんなさいまし。
真ん中は「極楽」で、天女さん達が水着も着ずに蓮の池に入っており、トッツアン・・ええですねぇ・・ぜひ極楽へ行って天女さん達と、一緒に仲良く水遊びをしたいですねえ。
見る限りでは、「極楽」にはイケメンの男は居なかったので、ご婦人の方々が極楽へ行ってもオモロナイかもしれまへん。
その隣は「地獄」で、大好きなゴオツクババア・・じゃなく、脱衣婆がオトロイシ顔して座ってます。
しかし、ここでは人形よりも、後ろの背景に描いてある、炎の中へ落とされている人達や地獄内で苦しんでる人達の方がリアル感が有ると思った。
この時点までは、まだ本堂内に入るつもりは無く、賽銭だけ入れてトットと退散するつもりでした。
本堂入口に「普談寺 絵馬」という案内看板があり、読んでみるとその絵馬が関ヶ原以前の物で珍しいらしい。(写真に「江戸中期」と記載しましたが「中世」の間違いです。すんまへん。)
本堂内に飾ってあると思い、それならばついでに参拝もしようと扉を開けると、奥さんが掃除していました。
奥さんに参拝の断りを入れて、鐘の前に座り参拝の準備をして鐘を三度鳴らしました。
鐘は何度鳴らすのが正式なのか、よぉ~わかりまへんが、最初と最後だけ三度、曲が終わって次の曲をする時は一度だけ鳴らしてますが、だれか鐘を叩く作法を知っていたら教えてね。
次いで「本調べ」を吹奏し始めると、尺八の出足の音と鐘の余韻が見事にマッチして、薄れていく鐘の余韻が、途切れることなく引き続いて「本調べ」を吹奏しているように聞こえます。
尺八の音が鐘の余韻か、鐘の余韻が尺八音か・・・。
今まで寺で鐘を鳴らして吹いた事は有りましたが、このように鐘の余韻と尺八の音に一体感が有った事は、あんまり無かったように思う。
こんな経験は始めてなので、あんまりにも良かったので他に二曲吹きました。
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