HOME > 遍路・巡礼 > 小豆島88箇所霊場「地図・目次」 > 16 釘跡
遍路日 2011.12.6 掲載日 2012.10.21
橘峠を越えて下り坂となり、やがて溜池付近から人家が見えて来ました。
農道を歩いて集落に入りかけた時、先を歩いてた越後屋が、乳母車押してるオババに「どっから来た?」と聞かれています。
小豆島88箇所霊場の12番札所「岡ノ坊」は、思った以上にアッサリした庵でした。
尺八参拝後、これからどのルートを取ろうかと考えましてなぁ。
なんせ橘峠を越せる時間と疲れ具合がわからんので、着いてから決めようと思ってましたもんで・・
ちなみに橘峠の麓、登山入口階段から12番「岡ノ坊」まで約1時間、それほどキツイ峠越えではなかったと思う。
11番「碁石山」方向へ行くか・・・・それとも13番の有る「草壁」町内コースにしようか・・たぶんσ(*_*)と同じように橘峠を越えた人達も、ここでどのコースを歩こうかと迷うと思う。
時刻は9時少し過ぎ、今から碁石山コースは、ちとキツイかもしれんと思い、13番「草壁」コースにする事にした。
境内のベンチで地図を眺めていると、自転車に乗ったオババが話し掛けてきたが、方言らしく何を言ってるのかよぉ~わからんかった。すまん・・。
12番「岡ノ坊」のすぐ前に有る遍路標識に従って、人家が密集する狭い道を行くと、やがて大きな松と周囲に小さい松が植えてある、「松づくし」の所へ来ました。
松の手入れがタイヘンじゃろなぁ・・と思って眺めた所が、小豆島88箇所霊場の13番札所「栄光寺」で、思ったより近かった。
参道には他の樹木が無く、松だけが植えてあるので、この「栄光寺」は松が好きなんじゃろか?それとも何か云われが有るのかな?
賽銭箱は亀の上に置いてあり、竜宮城から重たいのを背負って来たのでしょうか。
杖立てには、忘れて行かれちゃった杖が残っており、この風景は四国でも良く見ました。
杖の一つに82番「吉田庵」で見た、ミニチュア笠が結んであり、これがまた笠の破れ具合といい、色褪せ具合といい、袂で涙を絞るくらい、何とも言えんほど哀愁をそそります。(一番上の写真)
13番「栄光寺」本堂の古い柱に釘跡が残っており、昔の「札所を打つ」の語源はここから来ているのだが、今となっては遍路する人達がこれを見ても、わかる人が何人居るじゃろか。
これを見ても「ヘタクソな大工が釘を残しやがって、ちゃんと抜いておけ」と思う程度じゃろなぁ。
むしろ、それよりもこんな釘跡が残ってるのに気付かなく、トットと次の寺へ行くのに忙しいかもしれん。
このような釘跡が残っているのを見たのは・・秩父霊場で見た時だったかなぁ
いずれにしても、13番「栄光寺」が建て替えられた時に、廃棄されちまって徐々に少なくなると思う。
ホンマだったら、昔からの札所だったという重要な証拠になるのにぃ。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「奥州薩慈」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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