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2018/5/30 旅行
「宮原教会」は半泊教会へ行く途中にあり、道端に看板が出ていました。
普通の民家のような感じで、観光説明看板が家の近くに立っていたので教会とわかったが、それが無かったら附近を探し周っただろなぁ。
一見、公民館風でしたが家屋の入口屋根に十字架が有ったのが教会らしく、無人の教会なのにキレイに手入れされていました。
失礼ながら五島列島の50幾つか有る教会群の中で、なぜ民家と間違うような宮原教会が選ばれたのだろうと思って、説明看板を読むと「大村藩から移住したキリシタンは、宮原にも住み着き、地区の寺檀徒になって潜伏していた」と書いてあるので、歴史が有り苦労したのでしょうなぁ。
宮原教会付近を流れる小川には、珍しく川魚が泳いでおり、今ではこんな風景も見られなくなって久しい。
宮原教会より半泊教会へ行く途中に「岩屋観音」が有りました。
ホンマは、行き過ぎて、アッ・・何か看板が有った「岩屋観音」かもしれないと思って、車をバックさせながら引き返したのです。
道からそんなに離れていなく、小屋の後ろにある岩の切れ目に石像等が奉ってありました。
正面に黄色のペンキを背面に塗られた観音さんが有るが、あんまり観音さんらしくなく、どちらかというと地蔵さんのようにも見える。
しっかしぃ・・ペンキがゴッテリ塗ってあるなぁ、何も塗らない方が良いのにぃ。
その横には、弘法大師像が奉ってあるのが、ちと違和感がある。
小屋の中に何か有るのかと思ったが、小屋の中から、この岩屋観音を拝むよう構造になっています。
説明看板を要約すると「観音平は「半泊」に向かう道沿いの谷に住み着いたカクレキリシタンの信仰を持った人達で、部落入口の大岩の洞窟に観音を祀り観音堂を創設した。
元帳のクルワが2組で集会に利用されたが平成6年に解散した。
戸岐の仏教徒も百万遍の行事を行った。」
ここに出て来る「元帳」と「クルワ」の意味を調べてみると、「元帳」とは「カクレキリシタン」の事、「クルワ」は「それに属する仲間」という意味らしい。
仏教徒が数珠を回す「百万遍」の行事を行うならば、小屋の広さや背面の岩に向かって開いてる構造等が納得できます。
半泊教会への道が連続S字カーブの山道で、オマケとして特に「半泊」集落へ下りる道は急坂で、集落入口に「戸岐小学校・半泊分校」が有り、学校を外から拝見しました。
半泊教会は石垣に囲まれた民家風で、入口の看板にはトイレは半泊分校のを使うようにと書いてあります。
だれも居ないと思って教会の中へ入ると、長椅子に座っていたオバハンが居て「どうぞ、ごゆっくり」と立ち上がります。
教会の人かと思い、ダメ元で教会内部の撮影許可を聞いてみると、「個人的には良いと思ってるが、ホームページ等には乗せないでほしい。個人的には(HPに載せるのも)良いと思ってる。」とサパけています。
教会内は、柱・天井が水色、壁が白色と二色の明るい清潔な色合いで、お言葉に甘えて写真を撮りましたが、お約束なのでHPには載せません・・・載せたいなぁ。
スタンプを押す所に、教会へ来た人が署名するノートが有り、今日だけで他に2組来てます。
数日前には、新潟県見附市からも夫婦連れが来ており、こんな遠く離れた所で同県人の名前を見るとは思わなかった。
しかも、つい最近なので、まだ上五島の方を旅しているかもしれません。
拝見すると、だいたい半泊教会へは2・3日に一人の割合で、だれかが来ているよおで、ほとんどが県外からでした。
失礼ながら、こんな田舎の大きい教会でもないのに良く尋ねて来るなぁ・・と思うが、σ(*_*)のようなタグイの人なのかもしれない。
説明看板を読むと「大村藩から逃れてきた数家族が浜に上陸したが、土地が狭いので半数だけがここに留まり、残り半数が「三井楽」方面へ移った事により「半泊」と呼ばれるようになった」と書いてあり、確かに狭い土地だわなぁ。
教会の外に出ると、先程のオバハンが浜に座って本を読んでおり礼を言いました。
チラッと本の題名を見ると、いかにもクリスチャンらしいマジメそうで難しそうな題名の本です。
少し話をすると「この教会は、現在二人だけの信者でささえられている。」という話から、教会の行く末の話になったので、木造校舎の将来と似ていると思い「自分も古い木造校舎を趣味で見ているが、いずれ廃れて壊れてしまう」という話ををすると共感し、五島に有る木造校舎を教えてくれたのが「田尾小学校」でした。
聞いてみると、オバハンはクリスチャンで、この「半泊教会」が気に入っており、福江からわざわざ通っていると言います。
へえぇぇ・・あんな細い山道を越えて、信仰心だなぁ・・もっとも、自分も気に入った場所があれば、そこでボケエェッ~としたいと思うので気持ちはわかります。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八二重奏「アヴェ・マリア」を載せており、
聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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