HOME > 紀行文「目次」 > 熊野古道「目次」・町石道 > 7 奥の院(高野山)
H16/7/30 UP
夜道を高野山へ車で上がると「大門」はライトアップされてました。
気温は5度を表示しており、その日は高野山の駐車場で車野宿。
翌朝、高野山の町並を「奥の院」へ向かって歩き、途中で小学生と擦れ違ったので四国と同じ感覚で「おはよう」と声掛けても、黙って通り過ぎるか、やっと小さい声で答えます。
ところが、聞いてくんなせぇ。!!、頭を坊主にした高校生3人の団体が、ワシらの顔を見るなり向こうから挨拶の声を掛けてくれました。
おおおおおぉぉ~、さすが高野山!!・・畏るべし・・
小中学生は挨拶しないけれど、高野山では高校生が遍路のカッコウしとる者に挨拶してくれるんか・・・四国と逆じゃのおぅ(^O^)
もっとも挨拶してくれた高校生は、そのグループだけだったけれど・・
「一の橋」からは大きい杉木立の中に、これまた有名な大名家達の墓が立ち並んでいます。
最初の頃は、「あっ!!だれだれの墓だ」と喜んで見ていたのですが、そのうち同じような墓ばっかりなので、だんだん飽きてきた。
墓石が並んでいても「奥の院」があるから観光・参拝客は来るのであって、そおでなかったら観光客なんか来ませんわなぁ・・墓なんて見ても面白くもないから。
途中、「奥の院」の墓石を修理しに来た石材屋さんが居たので、何気なくいつものように通りすがりに挨拶すると、キチッと合掌して挨拶を返されました。
うおおぉぉぉ・・・ここでも、さすが高野山!!、遍路姿だと石材屋さんまで、挨拶の返しがちがうでぇ。
墓の前で団体の案内人が説明してるので、立ち止まって少し聞いてみました。
「・・皆さん、さっきからご覧になって、墓の有る場所に鳥居が有るのが不思議に思われたでしょう。」
うんうん、ワシも不思議に思ってた。
「これは神仏混合の名残で、昔は神仏は一緒だったんです・・・・」
あっ・・それで鳥居が有ったのね、なるほどねぇ、わかった。
もっと聞いていたかったんだけど、なんせ昨日、熊野古道・町石道を歩いて足が痛いのが直ってないのと、案内人のアンチャンの声も小さいので、よぉ~聞き取れなかったので先に行きました。
やがて、休憩所と書いた立派な大きい堂が有り「自由に入って休んで良い」と書いてあったので入ると、広い室内にはテーブル・椅子が10組ほど有り、やっぱりストーブがガンガン焚かれています。
「二の橋」を渡って「奥の院」へ行き、そこに居る受付の坊さんに「ここで尺八吹いたらアカンでしょうねぇ」と聞いたら、やっぱり「ここでは、ちょっと・・・」と言われました。
そやろおねぇ、「鳴り物とか大声出すな」と書いてあり「ここで尺八吹いたら叱られた」という情報も予め仕込んであったもんだから、念のため聞いといたので良かったなぁ。
廟の裏で座って休んでいると、さっき鳥居の説明していたアンチャンに率いられた団体が来て、ここでも説明し始めました。
聞いてると、仏教に則した事を言っており、ふむ・ふむ・・なるほど・・と頷ける。
分かり易い話し方をして、聞いてるバサマ達も「はっらあぁ~・・」「ほぉりょおぉぉ~・・」とウナリ声をあげて感心し聞いてます。
このアンチャン、案内人にしておくのが勿体ないなぁ、そこらの葬式坊主よりも「理」にかなう話で説得力あり、本当の仏教の内容の話をしてました。
「今在るのは、先祖のおかげ・・」という先祖崇拝の考えもわかります。
そして、なによりも、その先祖崇拝に引っかけて「葬式・法要をしろ」と言わないのが、なんちゅうても、もんのすごくエライ・・・感動した。!(^^)!
葬式坊主なら、どおしても、そこに引っかけて法要の必要性を、ここぞとばかりに言いまくり強調するやろおなぁ。(^O^)
話しは少し変わりますが、四国遍路で某宿坊に泊まった時に、団体と同席となり食事をし、食事後そのまま団体を率いる先達の坊さんが、ありがたい説教をするというので、どんな、ええ話しを聞かせてくれるかと思ったら、「盂蘭盆経」の解説をし始めました。
その話しを聞いた瞬間に、思わず鼻先で笑っちまった。
「あっ、もう聞かんでもええわ。坊主である自分達が食っていくための拠り所としている、お経の話しなんか・・話しの落ち着く先がわかっちまってるから・・」と思い、越後屋に目配せして、坊さんがアリガタそうに話をしとる最中にもかかわらず、σ(*_*)ら二人だけ黙って席を立ちました。
その後ろからは「このお経にも書いてあるように、法要というもんはヒジョウに大切で大事にしなければアカン」という、想像した通りの事を力説し始めてました。
出て行くσ(*_*)達を怪訝そうに見守る団体の視線を浴びながら、「団体さん達、こんな話にダマされたらアカンでぇ」と声には出さずに腹の底でセセラ笑ってましたが、団体さん達は「ほほおぉぉ~・・・」と思って聞いており、あれは完全にダマサレとる顔やったなぁ。
せっかく遍路に来たんじゃから「何のため般若心経を唱えるのか」とか「般若心経」の解説でもした方が、よっぽどタメになるのに・・・そおいう事を知っているはずなのに言わないじゃろおなぁ、御身大切が先だもん。(^O^)
話しを元の「奥の院」にもどして・・・と・・・
その後、ゾロゾロと本堂下の地下へ行くのにも付いて行きましたが、この場所はσ(*_*)らだけで来てたら見逃してたかもしれまへん。
そこで「お大師様が今も生きて、向こう側におられる」という案内人の説明を聞き、どんな礼拝するかを見ていると、数珠を摺り合わせて真言を唱えるのも坊さんのやり方と全く同じで、合掌して礼拝する時に軽くヒザを曲げています。
案内人という職業柄、必要とされる知識・諸作法なのかもしれまへんが、話す内容知識といい、動作といい、ヒョッとしたら僧職の資格を持ってる人かもしれまへんなぁ。
駐車場へ帰る途中までも何度か後・先になり、案内人が説明していたので、ついでに聞いてました。
ただ、最後の場所で、そこで売っている「お守り」の宣伝したのが、今一つなんだけど、それも食っていくためには、しょうがないのかもしれまへん。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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