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 H19.9.16 UP 熊野古道・本宮道を歩く 
  「本宮近道」地図掲載は、「東紀州ITコミュニティ」様の了承を得ております。

猿と直売所の「セミノール」/熊野古道・本宮道を歩く

 熊野古道「本宮道」の県道をテクテク・・と歩いて、いい加減に疲れたなあぁ・・

 神志山小学校の近くで適当に休もうと思っていたら、道端に「南紀さんさんワーク」と書いたテントの近くにベンチが有ったので、そこで一休みさせてもらいました。南紀さんさんワーク、熊野古道・本宮道を歩く

 しばらく休んでから越後屋が先に出発し、途中で立ち止まりワシに向かって何か言っており、また犬にでも出くわして、ワシに助けを求めてるんかな?

 オマエの方が強いんだから、弱いフリしねぇで、たまには立ち向かって撃退してみろってんだ。

 越後屋が「猿がいた」と言い、ん?・・と視線の方向を見ると、道の反対側の電柱にスルスル・・と猿が一匹登って行きます。

 おぉぉぉ・・さすが猿!!、その登りっぷりは、気持ちの良いほど見事なもんでんなぁ・・投げ銭してやりたい位だった。

 「歩いてたら猿の集団が道端に居て、ワタシの姿を見ると一斉に反対側の山に逃げ、一匹だけが電柱に登っていたのよ。」

 ふうぅ~ぅん・・・そりゃあぁぁ、あんたの姿・顔形を見れば、猿でなくても逃げ出すかもしれんわなぁ・・と思ったが、言うとケンカになるので黙っていた。畑の中を歩くサル、熊野古道・本宮道を歩く

 「ははは・・ここにも居た。」

 どれ・・写真を撮って記念にしようと思ったら、すでに逃げ去った後で、下の畑を悪びれもせずノッシノッシ・・と歩いてるのが見えたので、それを撮っときました。

 「あの猿、この下の方で大の字になって寝ながら、こっちを見てたんよ。」

 そおかあぁぁ・・・ぜひ、その大の字になって寝てる悩ましい姿を撮りたかったなぁ。

 しかし、猿が大の字になって寝とる姿とは、どんな姿じゃろ?・・想像するだけでも、オモシロイでんなぁ。

 「神木」付近、熊野古道・本宮道を歩く  六十六部の石灯籠、熊野古道・本宮道を歩く    「六十六部廻国塔」の看板、熊野古道・本宮道を歩く

 再びテクテク・・歩いてると道路拡張のため山斜面を削った頂上付近に、石灯籠が見えました。

 何じゃろ?・・あんな所に祠が有っても、もうだれも行かないじゃろなぁ・・と思いながら山斜面の場所を通り過ぎると「六十六部廻国塔」という看板が有り、先程の石灯籠に向かって階段が作ってあります。「神木」集落、熊野古道・本宮道を歩く

 実は先程、猿を見た付近より、畑の農道がS字になっており、歩いてる車道とほぼ寄り沿ってました。

 たぶんあれが昔の旧道で、山斜面を削った山に向かっていたのだろおなぁ・・と思いなから歩き、この「六十六部廻国塔」は、きっとその旧道筋に有ったのだと思う。

 今ではその旧道も道路拡張のため寸断され、そのうち忘れ去られちまうんでしょう。

 やがて、チョピリ都会的建物が有る「神木」集落に着き、「なかよしステーション神木」の直売所が見えました。

 直売所に入ると、そこにタムロしていたオババ達が、ワシらの姿を見て取り囲みます。なかよしステーション神木、熊野古道・本宮道を歩く

 「あんらあぁぁ・・あんた方、どこから来たんかねえ・・えっ?!・・熊野市からあぁぁぁ・・・・!!」
 「はあぁぁっ~りゃあぁぁぁ~・・・!!」
 「歩いてかねぇ・・・へえぇぇぇぇっっ!!・・・えらいねえぇぇ・・!!」

と、口々に同じ質問をして「・・!!」を盛んに発します。

 猿はワシらの姿を見ると逃げ去るが、ここら辺のオババ達はワシらの姿を見ると珍しがって近寄って来ます。

 よっぽど熊野古道でも、この「本宮道」コースを歩く人が少なく、珍しいのでしょうか、それとも車が走り回っているこの時代に、笠と杖を持ち小汚いカッコウして歩いてる怪しげなモンが珍しいのか・・・たぶん、こっちじゃろなぁ。直売所の休息所内、熊野古道・本宮道を歩く

 あ・・あの・・ワシらは猿と違うんで、あんまり見ないでね、恥ずかしいから・・そいで歩き疲れてるんじゃけれど、そこの休息所で早く休ませて欲しいんだけどなぁ・・

 全ての質問に答え終わって、やっと「休ませてほしい」と言うと「はいはい、どうぞ休んでくんなせぇ」と言って解放してくれました。

 しかし、行ってみると入口の扉は鍵がかかっとります・・(T_T)ワアァ~ン・・。

 まだ朝早く直売所が開いたばっかりなので、休息所を開けるヒマが無かったんでしょうか。セミノール、熊野古道・本宮道を歩く

 「鍵が掛かってるんですが・・」と遠慮しながら言うと、オババがあわてて飛んで来て、休息室の中から扉を開けてくれました。

 すんまへん、この忙しいのに何回も、お手をわずらわせて・・・荷物を置いて一息つき、直売所に何かオモロイモンが売ってねぇか・・と思いヒヤカシに行って見ると、「セミノール」とか言う、オレンジみたいな果物が7個で200円で売ってました。

 やあぁ~すうぅぅいいぃぃ~・・・!(^^)!、今時、7個で200円という果物なんて売ってねえぞおぉぉ。

 よっしゃあぁぁ・・忙しいさなかに休息所の扉を開けてくれたんだし、疲れを取るのにもミカン類が良いじゃろおと思い、200円をその箱に入れました。横垣峠入口、熊野古道・本宮道を歩く

 ここは一応無人販売所の形を取ってるようで、生産者の所にお金を入れる箱が置いてあります。

 皮をむいて、そのまま痛快丸かじりすると果汁がポタポタ・・と落ち、さすが直売!!・・セミノール果汁の原液は濃いでんなぁ。!(^^)!

 オババが皮を切る包丁を貸そうかと言ってくれましたが、そのまま囓りました。

 美味いでんなぁ・・これじゃあぁ猿も「セミノール」の作り主に断りもなく、勝手に木からもぎ取って食っちゃうじゃろなぁ。


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八曲「五木の子守唄」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。

 当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がpixtaで販売されています。



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