HOME > 紀行文「目次」 > 熊野古道「目次」・伊勢路 >16 山の神 (ツヅラト峠)
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「ツヅラト峠」地図 この地図リンクは、「東紀州ITコミュニティ」様の了承を得ております。
一休みして熊野古道・伊勢路のツヅラト峠を下り始めると、これがまた、いきなりスゲエェ~急坂なんですわ。
四国・神峯寺へ行く途中に、「まったて」という別名が有りキツイと言われてる坂道が有りますが、そんなもんじゃ有りまへんでぇ、オヤブン。
どちらかと言うと、それ以上の「行場」と言う感じだなぁ・・と、思っていると、だれが付けてくれたのか、親切にも道に沿ってロープが垂れてます。
それに掴まりながら、やっと降りましたが、四国・建治寺の「行場」へ行く「鎖場」を連想しちまい、まさか熊野古道・伊勢路で、こんな場面に出くわすとは思わなかった。
しばらく下りると、やがて普通の山道になって、途中に「山の神」と書いた杭の側に石が奉ってあります。
何の変哲も無いそこらの石ころのようですが、その姿形による陰影が、いかにも無心に頭を垂れ、両手を合わせているように見えるんですなぁ・・これが・・。
(写真ではフラッシュが光ったため、残念ながら表情がうまく出ていまへん)
人の手により慈悲やら何やらという字を彫って、ややこしい説教臭さを表現し、線香の煙で目が痛くなっちまう所にドッカリと座っている仏さんよりも、このように風雨にさらされながらも「ただ頭を垂れ、無心に手を合わせている・・」ように見えるこの素朴な自然石「山の神」の方が、よっぽど大切な何かを教えてくれてるような気がします。
四国で老遍路に「石仏や仏像にも魂が入ってる物と、入ってない物がある。それは心眼で探せ。」とニヤリと笑って言われた事を思い出し、今まで有名・無名の数多くの仏さん等を見て来ましたが、心にガツーンと来たのはこの「山の神」一箇所だけでした。
ワシの欲望で血走り濁った心眼でからても、この「山の神」と名付けられた自然石は、実にこの石にも魂がこもってるように思えてならん。
雰囲気的にもピッタシで、熊野古道・伊勢路のこの時・場所だからでこそ、まさに「山の神」という名にふさわしいと思う。
ただし、違う日・時や他の場所に置いてあったら、「ただの石ころ」と・・見方が変わるかもしれまへん。
しばらく歩くと、熊野古道・伊勢路では始めての石畳の道になり、おぉぉ・・・これじゃこれじゃ、これを見に来たんじゃ!(^^)!
実は、もっと後日に歩いた峠の方が、素晴らしい石畳だったけれど・・
やがて広い林道に出て、「花の公園」で休憩、そこからは「志子川」沿いに歩き、道の両側にガラス瓶が等間隔に置いてあります。
何じゃろお?・・と思ってましたが、後で地元新聞を見ると何かの記念で瓶の中に蝋燭を入れてキャンドル代わりにしたようです。
道の途中に小さい山門のような物が有り、個人の家にしてはハイカラな作りじゃなぁ・・と思ってると、山門の中に小さい仁王さんが入っております。
庭?には、どこかから寄せ集めたような感じの石仏やら、何やらエタイの知れんモンがゴチャゴチャ置いてあるのか・・飾ってあるのか・・・奉ってあるのか・・、古道具屋のタグイかとも思いましたが、よぉ~わからんので深入りせずにサッサッと出ました。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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