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    熊野古道・影絵   「小口」の古い橋、熊野古道・中辺路を歩く    H16/12/19 UP


小口自然の家/熊野古道・中辺路を歩く

 熊野古道・中辺路の大雲取越えを歩き終え、今日の宿「小口自然の家」の玄関で杖に笠を結び、外の傘入れに入れようとしたら「部屋へ持っていっても、ええですよ」と言ってくれます。小口自然の家・外観、熊野古道・中辺路を歩く

 他の人と違って、ワシらは遍路していても杖を洗うという習慣なんか全然無いので、そのまま素直に持って入りました。

 夕食は5時半からで、係りの人が「明日出発の時に、お茶などが必要だったら食堂に置いておくように」と言いに来ます。

 ペットボトルを3個持って行くと、食堂の入口に「お茶」「お湯」と書いた紙が置いて有り、更に「冷たい」「熱い」分けまでしてあり、この心配りが親切ですなぁ。

 ペットボトルに自分の名前を書いた紙を容器に貼り付け、希望する箇所に置いておけば翌朝、そこに置いてくれるらしく良いシステムで、ここまで気配りしてくれる宿は今まで無く、この「小口自然の家」が始めてです。小口自然の家・モニュメント、熊野古道・中辺路を歩く

 そこへ通りかかった食堂のオバハンに「あのぉ・・すんまへんけど、出来ればお茶を凍らせて持っていきたいんです。 凍らせるという事は出来ますでっしゃろか?」

 「あぁぁ、ええですよ。そいじゃ今から、お茶入れて冷凍庫に入れとくわね。」

 「えらいすんまへん。それと、これまた出来たらの話ですが、そのお茶に一つまみの塩を入れてもらえまへんでっしゃろおか、アレだったらワシが入れますけど・・」

 「はい、ええですよ」と快く引き受けてくれ、食事してる時にオバハンがペットボトルと小皿に塩を入れて持って来てくれました。小口自然の家・夕食、熊野古道・中辺路を歩く

 今日はロクな物を食ってなく、ご飯のお代わりが自由だったので欲出してお代わりしたら、最後の鍋ウドンで腹一杯になっちまった。

 今日の「小口自然の家」宿泊客は東屋のノートで見た「何とか会」のオバハン12人と、老夫婦が一組です。

 洗濯機・乾燥機が使えるようだけど、なんせオバハン達が多いもんだから順番がなかなか来なくて早い者勝ちらしく、越後屋が「二度目に様子見に行った時、乾燥機の奪回に成功した」と喜んで報告しに来ました。小和瀬橋・小口、熊野古道・中辺路を歩く

 フトンの中で明日以後の予定を地図と睨めっこして考えてましたが、疲れのため思考能力が付いて行かない。

 おまけに前日からの睡眠不足のため眠気をもよおし、どおにでもなるじゃろおぅと地図を広げたまんま8時頃にヨダレ垂らして寝ちまいました。

 翌朝は、7時頃に起きて朝食を食べてると、先に食べていた「何とか会」の音頭取りのオバハンが弁当の量が多すぎるから減らしてくれと食堂のオバハンに注文つけてます。

 ワシが心配してた氷のペットボトルは、ちゃんとしてくれてました。小口川、熊野古道・中辺路を歩く

 「何とか会」のオバハン達の持っている水筒は小さく、あんなので、よぉ~1日持たせれると思い、「何とか会」が先に出発し「熊野古道・小辺路」へ行くそうです。

 ワシらは少し遅れて出発し、皇太子も歩いたという車道をテクテク・・皇太子も、ここへ来たらしく「小口自然の家」に写真が飾ってありました。

 皇族もタイヘンですねぇ・・ゾロゾロとお付きの人に取り囲まれ、聞きたくもない説明を聞かされて・・ウットオシくて歩いた気がしなかっただろなぁ。

 ホントは一人で、ブラブラ歩きたかったやろおにぃ・・今度、生まれ変われるもんなら、きっと貧しくてもええから一般庶民を希望すると思う。

小和瀬橋リレーフ遍路、熊野古道・中辺路を歩く       民家横の階段を上がる・小口、熊野古道・中辺路を歩く       それらしい道・小口、熊野古道・中辺路を歩く

 「小和瀬橋」に立派なトイレが有り、橋のレリーフに遍路姿が刻んであり、おぉぉ・・ワシらと同じ、杖持って笠被ってるカッコウじゃねぇか。

 これじゃあぁ、正式なカッコウと言われても間違いでは無いわなぁ。(^O^)

 橋を渡ると盛んに上の民家から犬が吠えます・・ええいぃぃ、ジャカアシィ!!

 近くの民家横の石段を上り、犬が居る家とは反対方向へ行き、やがてT字の舗装道路に出たので、はて?・・左右どっちの方へ行けばええんやろか?

 越後屋は、何のタメライもなく右の方へ歩いて行きます。

 あんたは、ノドカな性格でいいよねぇ・・・・疑うとか迷うとかいう何の心配もしないで生きておれて・・・ワシなんか、一生迷い続けて「どうしょ・・どうしょう・・」とビクビク生きているのに・・・赤ペンキの道・小口、熊野古道・中辺路を歩く

 ふと下を見ると、赤ペンキの剥げかかった線が舗装道路に描いてあり、正面の民家左横の石段へ続いてます。

 見ればその階段の所に「熊野古道」と古い板に書いてあり、あらためて舗装道路へ出る階段を見直すと、そこから赤い線が引いてあり、 あらあぁ・・この赤い線は、熊野古道・中辺路へ行く道を示していたのね。

 そりゃあぁ~・・この線が描いてなければ、どっちへ行けば良いかわからんわなぁ。

 先へ行っちまった越後屋を、黙ってそのまま行かせて「途中で行方不明になった」と言い触らして、処分しても、えかったんだけど・・・カワイソーだから呼び戻しました。


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「惜別の唄」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。

 当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がpixtaで販売されています。



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