HOME > 紀行文「目次」 > 熊野古道「目次」・中辺路 > 9 雨しずく
(祓戸王子・伏拝王子・水呑王子・発心門王子・猪鼻王子)
H17.1.8 UP
熊野本宮大社前の店で、熊野古道・中辺路の道を尋ねると「この大社の横を通って行けるから、社務所で聞きなせぇ。」
「大社へ上がる正式階段と、その側に、いかにもそれらしい古い階段が有りますが、どっちの階段でしょうか?」 「どっちの階段も大社へ行けまっせぇ。」
どうせなら・・と、いかにも古そうな階段の方を選び上がって行くと、ホンマに大社の前で階段が合流してました。
熊野本宮大社・社務所で熊野古道・中辺路へ行く登口を聞くと、ここでも親切丁寧に教えてくれました。
昨日、尺八を吹いた本殿の門先を横に抜けると、すぐに教えられた「祓戸王子」という看板があり、そこに「鳥の巣箱」のような箱にスタンプが置いてあります。
そお言えば、どこかに「熊野古道・・スタンプラリー・・どうのこうの」というポスターだかチラシが貼ってあるのを見た事が有りました。
これは行く先々にスタンプが置いてある可能性が有るかもしれん・・物の記念じゃと思い、さっそく地図帳の裏表紙に順番に押して行く事にしました。
「祓戸王子」を過ぎ、団地の側を通って石畳の山道を歩いてると、やがて関所門のようなのが見えて「三軒茶屋」跡の休息所が有ります。
ここが高野山へ行く熊野古道「小辺路」と「中辺路」の分かれ道らしく、門の所に小さい古い石碑があり「みぎ、こうや」と書いてあります。
「小口」で一緒だったオバハン団体は、ここで右の草の茂る細い道へ行ったのだろか、それとも下の国道を歩いたのかな?。
ちょうど休息所へ入った時に、雨が強くなったので20分ほど雨宿りしました。
この雨、ずうっと続くんかなぁ・・・・四国遍路の時もそうでしたが、見知らぬ旅先で、ポツ~ン・・とサミシク雨宿りをしている時の気持ちは、何か侘びしい気持ちがします。
いつ止むともしれない、雨音を聞きながら、降りしきる雨滴を見続け・・・
何を好き好んで歩いとるんやろか・・・・・
家に居れば、こんな濡れて寒い思いもしなく・・・
横になってテレビでも見ながら、ゴロゴロしとれるのに・・・・
いつもは何気なく過ごしている日常生活を、こうして振り返ると、その何でもない普通の日常生活が何故か温かく懐かしく感じます。
雨が細くなったので、吊り橋を渡ってテクテク・・・。
やがて民家が見えて、家を新築してるな・・と思った所が「伏拝王子」で、新築しているのは、どうやら休息所とトイレらしい。
少し高台の所に「伏拝王子」の碑があり、越後屋は由緒書きを読んでましたが、そんなもんより、こっちはまず先にスタンプをペタン!!
四国遍路の納経スタンプラリーと同じような感じで楽しみであり、しかもアァタァ~・・、こっちの方はタダで、時間も気にせず煩わしい思いをしないだけ気楽です(^O^)。
「伏拝王子」を出ると、ノドカナ田園風景で近くに高い山も見え、その風景を写真に撮ってると、道にいたオババが写真撮ってやると言ってくれます。
ホントは、デジカメのスマートメディアの残枚数が気になって余計な物は写したくなかったんだけど、せっかくの申し出なので撮ってもらいました。
途中に「菊水の井戸」というのが有り、昔ながらの釣瓶井戸です。
再び山道を行くと学校跡のような建物が有り、そこで再び休憩と雨宿りしてると、そこが「水呑王子」で、スタンプをペタン!!
休んでると、ハンドスピーカ持ったトッツアンに率いられた10数人の団体が来て、トッツアンが水呑王子の前で説明をし始め・・良かったなぁ、先にスタンプ押しといて。
説明してる団体の側を通り抜けて舗装道路を少し歩いくと、また団体が歩いて来て、山際で何かを指差して説明してます。
「歯痛の地蔵」の説明で地蔵さんの形が「歯の形」をしてるからのよおで、この説明を聞かなければ「歯痛の地蔵」を見逃してたかもしれない。
再びテクテク歩いてると、また団体と出会い、これで4団体に会いましたが、ホンマに良く団体と出会うなぁ・・・「王子巡り」の団体ツアーでも、やっとるんやろか?
「発心門」の集落へ入ると木彫りの無人販売店が有り、越後屋が今使ってる杖が短くなったので予備用に300円の杖を買い、四国で買う杖より安くて丈夫そおでした(^O^)
この杖が後ほどの山越えの時に役立ち、杖を二本を使って上がるとヒジョウに楽だったそおです。
道路の途中道端には人形が置いてあったりして、この地も遊び心が有る所です。
集落外れの所で先日の新聞で見た、放火されたらしい休息所を新しく作っており、悪いヤツが居るなぁ・・・犯人は捕まったんかなぁ。
その辺に「発心門王子」が有るのかと思い少し探したんですが、看板もそれらしい跡も無く一緒に燃やされたのかと思い、あきらめて歩いて行くと小さい社が在り、そこが「発心門王子」でした。
ここのスタンプ置き場は、今までのスタンプ置き台とちがい、手のこんだ造りになっており、スタンプも朱肉を使わない、シャチハタ形式でスタンプの写りも一番良かった。
「発心門王子」前の山道を降りると、砂利道の林道に出て、おぉぉ・・こんな道を歩くんなら楽やなぁ・・と喜んでたら、林道から離れて再び下りの山道に入ります。
入口を見落としてたら、えらい事になっちまうとこで、おまけに、この山道は今までの中で一番細い険しい道でした。
おぉぉ・・四国の遍路道と似て来たやんけぇ・・・と思いながら薄暗い所に着いたのが「猪鼻王子」。
雨は強くなるし・・楽しみにしていたスタンプのペッタン朱肉は乾いて色が出ないし・・
フラッシュで写真を撮影しため雨滴が白く写り、使い物になりまへんでした。
スタンプ台の箱中に、見れば懐かしい四国遍路の「納め札」が入っており、取り出して読んでみると3年前に70才のバサマが来たよおです。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「惜別の唄」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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