HOME > 紀行文「目次」 > 熊野古道「目次」・中辺路 > 14 昼食 (牛馬童子・大阪本王子)
H17.2.13 UP
「近露」からの熊野古道・中辺路は、日置川の橋を渡った所より、すぐ家横の山道を登って行きます。
「近露」から見えた山腹の車道に出て、この車道を歩くのかと思いましたが、すぐ近くの山道を上がり、この車道は旧国道らしい。
聞いた話によると、少し前までは曲がりくねった旧国道だったらしく、車の擦れ違いも難しかったと地元の人が言ってました。
けっこうキツイ坂でしたが道に新しい石が敷いてあり、途中に東屋の休息所も有り、そこからは「近露」集落が一望できたので、しばし休息。
そこをさらに登ると箸折峠で、峠の少し道から離れた所に有名な「牛馬王子」が有り、思ったより小さい石像で、後ろの方にも小さい石仏が有りました。
はい、スタンプもちゃんと有り、ペッタンしました。
なだらかな山道を歩いて車道に出て、今度こそ車道を歩くんだと思ってたら、やっぱし下る山道が有り「道の駅 なかへち」へ向かって降りるようになっており、「道の駅」が見える車道を隔てた付近で再び上がり坂になります。
しばらく川沿いに歩くと「大阪本王子」があり、地図を見ると、もう少し先の付近から国道を貫く逢坂トンネル上の山を登るようです。
急勾配が予想してると、その予想が当たってドエレエ坂で、それでも「ヒーコラ」言いながら登ると、砂利道の林と交差した所に「先祖が、ここで茶店やっていた」という石碑が立っており、きっと子孫が建てたんでしょう。
一休みしながら「熊野古道」と書いて有る看板の先には、広く開けているのが見えたので「越後屋、喜べ。ここは峠なので、後はあのような広い道を下って行くだけじゃ。オマエにも苦労かけたのおう」
越後屋は嬉しそうにシッポを振り、喜ばせて歩いていたら・・・あらら・・カーブを曲がったら、その広い道より山道を登る事になってます。
越後屋の不信感に満ちた目を見るのが、つらかったなぁ・・
それでも、よおやく平らな尾根の所に出て「三体月の伝説」と書いて有る説明板の所で「越後屋、すまん。今度こそ平らな道か下り道じゃ」と言って歩いたら、やっぱし上り坂・・・ワシ・・もう歩きながら越後屋と顔会わせたくなかった。
地図では尾根ずたいで、そんなにキツイ坂とは思わなかったのだけど、やっぱし上下が有りキツかった。
杉木立に囲まれた静かな「上多和茶屋跡」に着き、昼飯にしようと座る場所を探しましたが見当たりません。
付近の倒木も濡れているので、落ちていた幅広の杉の皮を拾い、ひっくり返して木の切株に渡して即席のベンチを作りました。
さて、食べようと思ったら、話し声が聞こえ5人の男女が反対方向から上がって来て、やっぱし座る場所を探しますが、無いので倒木にナイロン敷いて昼飯を食べ始め、なんか・・そんな光景を見ると、ワシらだけベンチに座っているようで悪いような気がするんだよねぇ。
聞けばホテル・ツアー関係の団体で、後から20人ほど登って来ると言います。
なんかイヤな予感がしてる時に、第二グループの団体が到着して、その予感が見事に的中します。
それよりさらに遅れて来た最後の第三グループの団体が合流すると・・・
「弁当が有るとか・・無いとか・・」(んなもん、自分で担いで持って来い。自分の体重ほどの荷物じゃあるまいし)
「疲れたの・・座る所が無いの・・どおの・・・こおの・・」(そんな事で死にゃあしねぇ、立って食え)
「仲間を呼びあう、叫び声・・・」(うるせぇ! 遭難したわけじゃ、あるめぇし・・)
と辺り一面に団体の昼食を食べる騒々しさが充満し、「静かな森」の雰囲気も、その頃にはどこかへ逃げっちまい、オバハン達が叫ぶ「雄叫びの森」に生まれ変わりました。
そおなると、ますますワシらだけが、ポツンとベンチに座って昼食を食べているのが居心地が悪くなってきます。
見れば都会風・雰囲気のオバハン達が大多数を占めており、聞いてみると「高原熊野神社」から「道の駅」まで歩く行程だと言ってます。
ええなぁ、オバハン達は、ここで好き勝手な事を言って騒ぎまくって・・・
ダンナは今ごろ、一生懸命に職場で叱られながら働いてるやろおに・・
ここまでの熊野古道・中辺路を歩いた道の様子を聞くと、しばらく平坦な上下は有るが、やがて急な下り坂になると教えてくれました。
本当はもっと休みたかったんだけど、なんせ気が弱いモンだから、ワシらだけベンチに座っているのに気がひけたので「お先に出発しますが、よかったらお座り下さい」と言って出発したら、すぐに一人のオバハンがタタタッ・・・と来て座っちゃい、あっ!!・・やっぱし、皆してワシラの席を狙っとったんやなぁ。
歩いてみると「平坦な道で、それほどキツクない」と言ってたけど、なんのなんの・・・・今来た道と同様のキツい下りで、あのオバハン達も、ヒーコラ言いながら上がってきたんじゃろおなぁ。
「悪四郎峠」付近で、やっと少しなだらかになりました。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「惜別の唄」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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