熊野古道「中辺路」を歩いた時より数年ぶりに来た、久々の熊野「那智駅」・・・今回は「大辺路」を歩きに来ましたが、何となく懐かしい。
当時の「那智駅」前付近は、ジャリ敷で殺風景だったが、今は「道の駅」となってアスファルト化してあり、おまけに「丹敷の湯」という日帰り温泉まで併設されています。
はい、当然ここで車野宿しまして、同様のお考えのお仲間も何台か居ました。
那智駅の壁には、キレイなネーチャン達の集団がゾロゾロと白い編み笠?を被って、昔風の姿で熊野古道を歩いてる大きな写真というか看板が貼ってあり、ええですねぇ・・・こおいうのは・・・!(^^)!
当初は到着地である太地駅付近に車を置き、汽車で那智駅へ行ってから熊野古道・大辺路を歩き始めるつもりでした。
しかし、太地駅で時刻表を見るとバスの方が早く来るので、那智駅よりバスに乗り紀伊勝浦駅から「熊野古道・大辺路」を歩き始める事にしました。
なんせ、那智駅から紀伊勝浦駅まで、それほどの距離でもないしぃ・・その区間を歩いても、あんまり面白そうでもなかったもんだから。
紀伊勝浦駅のバス停付近に「足湯」が有り、手を入れてみるとヌルかく、おおいぃぃ~・・番台さあ~ぁん、湯がヌルいぞぉ、もっと火を炊けぇ。
さすが観光地のためか観光客がチラホラ見られ、おそらく昔は娘だったと思われるオバハンやオババのグループで、オトッツアンは家でサミシク留守番をさせての旅行なのかな?
紀伊勝浦駅より国道を歩いて行くと、「勝浦観光ホテル」のアーチ下に熊野古道・大辺路の地図看板が有り、「ホテルの駐車場を通り抜けて、ウンヌン・・」と親切に書いてあります。
書いてある通りに駐車場を通り抜けて山道を入ると、イラスト風の地図看板(上の写真)があり、行程の最後付近(左側)に犬の絵が描いてあります。
しかも「ワンワン」と鳴き声まで親切に書きこんであり、思わず笑った。
イヤじゃのおぅ・・犬が居て吠えられるんかなぁ・・実際に吠えられました・・しかもイラストのようなカワイイ犬ではなく普通のヤツが・・・おまけに2匹も居たでぇ。
この山道は「駿田峠」というらしく、歩いてると「加寿地蔵」の赤い幟が所々に立っております。
そのうちに谷付近から読経のようなのが聞こえたので、その方向を覗き見ると、墓と木々に隠れながらも白い建物施設が見えたので何かの宗教施設でしょうか?
やがて道端には写真の看板があり、白い着物を着た髪の長い女の人がパタリと地面に倒れて、そのまま寝こんじまったので、お付きの女中が、あわてて
「お姫様!!、いかがなされました!!、こんな所で寝たらアカンでっせぇ。昨夜の宴会では、ハデにドンチャン騒ぎしましたからなぁ。もしや、お酒による二日酔いでっか?」
「ええいいぃぃ、違うわい・・・持病のシャクが・・・私は・・もうダメ・・・アカン・・・」という雰囲気が漂うロケシーンでした。
そおいえば先程のイラストマップが有った付近に「ロケ中」と書いてあったような気がする・・今もロケやってるんかな?
駿田峠の「切り通し」付近で、左側に上がる階段が有り、先程のイラストマップでは右側が加寿地蔵だったが、書き間違えたんじゃろお、良く有る事じゃ・・と思って上ってみると、ただっ広い空き地に小屋が数件建っております。
はれ?・・ここはどこ?・・何するところ?、単なる空き地と小屋だけの所に、階段を作ってどうすんの?
とりあえず小屋へ行ってみると、戸に先程のロケ写真の撮影風景が貼ってあり、写真を見ると、この空き地で草を刈ってるのと、小屋の前でオババが臼をひいてる写真でした。
眺めていると軽トラが来て、2人のトッツアンが降りてきたので挨拶して、この小屋の云われを聞いてみると、最近この付近で地元の人達が「熊野伝説 加寿姫」という映画を作ったロケ地だそうな。
聞く所によると「加寿姫」伝説は、この地に伝わる、それはそれはカワイソーな伝説でしてなぁ。
病気の母のために高貴なお姫様「加寿姫」が、お供を2人連れて霊水を求めて熊野へ来ましたが、この駿田峠で姫様が亡くなったらしい。
決して「持病のシャク」とか、ドンチャン騒ぎして二日酔いしたのでは有りまへんでぇ。
先程のパタリ・・の写真は、きっとこの付近でパタリとなされたのでしょう。
トッツアンに「来る途中、麓の方から読経のようなのが聞こえたが、この付近に宗教施設が有るのか?」と聞くと「そんなの無いじゃろ。葬式でもあったのではないかな。」
ううむうぅぅ・・・葬式の読経と言うよりも、修行しているような張りの有る読経だったけれどなぁ。
空き地から階段を下りようとした時、麓の方角から太鼓の叩く音が聞こえたので、トッツアンも「あれっ・・?・太鼓が聞こえるなぁ」
パタリとされた姫君を供養するための読経と太鼓なのでしょうか?正体がわかりまへん、だれか知ってたら教えてね。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「惜別の唄」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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