「田並」集落の国道を歩いてると、公民館前に疲れたようにオババが座っており、何気なく見ると植え込みに「大辺路」の看板が倒れていたのを見つけました。
よっぽど看板を助け起こそうかと思ったが、付近にオババが座っており、こいつは何するんじゃ?と胡散臭そうに見られるのがイヤなのでヤンピした。
それでも、この国道沿いの道が看板が有る事によって、熊野古道・大辺路コースになってるのは確認できた。
国道沿いに山越えの道が有るはずだが・・と、山の麓付近まで注意しながら歩いてると、自販機の雑草に隠れて「大辺路」の看板が有り、これは見つけにくいわなぁ・・「見つけるやる」という気持ちで歩いてないと・・。
看板の矢印方向へ従って歩くと、人家が密集しており軽自動車でも通りにくいような狭い道を行きましたが、熊野古道・大辺路「つつみの地蔵」の山越えする道への案内看板が見当たりまへん。
ズンズン歩いて、さすがに位置的にも通り過ぎたのではないか・・と思い、地元の人に聞いてみようと思ってると民家から話し声が聞こえました。
声がする民家では、玄関口で話しているトッツアンが居たので「あの・・この付近で熊野古道の山越え道が有ると聞いてるのですが、登り口はどこでしょうか?」と聞きました。
「えっ?・・そんなの知らんでぇ。 ここの家の人の方が知ってるかもしれん」と言って、話し相手をしていたオバハンに聞いてくれます。
オバハンは道を知ってるようですが、確認のために家の奥に向かってオババを呼び出します・・なんか、オオゴトになってきたなぁ。
出てきたオババに「この付近の山越えの道で、頂上に「つつみの地蔵さん」と言うのが、有るらしいのですが・・」
「「つつみの地蔵さん」なら有る(キッパリ)。 昔は、よぉ~、お詣りに行った。」
おぉぉぉ・・オババ、よぉ~言ってくれた、助かったあぁぁ。!(^^)!
オババがオバハンに「何とかさんの家の横から上がる道だけど、あんたわかるね。」と言って道案内させてくれました。
オバハンに付いて今来た道を引き返してると、後ろからオババとトッツアンも大声で「ワァ~ワァ~・・」言いながら、これまた付いてきます。
付近の家の人が見たら、知らないヤツを連れて、何が始まったのかと思ったじゃろなぁ。
国道から数えれば、山へ向かう最初の狭いT字路まで戻り、かなり行き過ぎてました。
オババが「この付近に看板が有ったんじゃけどなぁ、無いなぁ。」と言うので、ふと空地で足下を見ると小汚い板切れが落ちており、まさか・・これでは?と思い、ひっくり返して見ると、かすれた字で「大辺路」と「←」が書いてあります。
あらあぁぁ~・・こんなのになってたら、わからんわなぁ・・と思い、落ちてた看板を電柱の根本に置き、そのT字路の真ん中でオババが越後屋に、これから上がる道の説明を大声でしてます。
道がわかったので、ここでお別れかと思ったら、オバハンが狭いT字路を先頭になって案内してくれ、舗装道路が切れて山道になった所で後ろからオババとトッツアンも追い付いて来ました。
後ろから来たオババが「その道を左へ行くんじゃよ。」と言い、防護柵の所を通って行くようです。
後ろから盛んに、声援というか・・忠告というか・・ヤジというか・・
「道が荒れてるから奥さん登れるかなぁ。」・・とオバハン
「止めといた方が、ええんでねぇかぁ」・・・とトッツアン
オババが心配な余り、防護柵の所までさらに見送りに来ると、残った者も名残を惜しんで上がってきました。
防護柵を回った所に、串本西中学校の生徒が平成19年に作ってくれた「杖置き場」あり、一応地元の中学校では、熊野古道・大辺路「つつみの地蔵」山越え道の存在は知られていたようです。
皆してここまで来て見送ってくれてますが、前方を見れば心配されてるように、道は荒れて枯れた竹等が散乱しています。
この先もこんな状態なら、道が有るかどうか心配になり、ちとヤバイかなぁ・・・枯竹を踏みつける毎に「ボキ・ボキ・・」と音がして、ゴミも落ちてます。
後ろの「杖置き場」付近から「へえぇ・・こんな所に道が有ったのかぁ、今度上がってみようかなぁ」と話し声が聞こえます。
枯竹を「ボキ・ボキ・・」と踏みながら上がっていくと、それでも「大辺路」の看板が有り、そこら付近が道だと思って探りながら上がって行くと、そのうち石垣が有って、なんとか
「つつみの地蔵」まで上がる事が出来ました。
しかしですなぁ・・今度は下り道がよぉ~わからず、付近を見渡すと、道と思えるような雰囲気の空間が有ったので行ってみましたが、道は途中で消えてます。
あちゃあぁ~・・・迷った時は、確信がある場所まで引き返すというのが鉄則なので、もう一度、「つつみの地蔵」さんの所まで戻りました。
改めて心静かに付近を見渡すと「大辺路」看板を発見し、看板に書いてある「両矢印」の方角を信じて、行ってみると道らしいのが有りました。
その付近から木にピンクの荷造りテープが結んであるのを時々見かけたので、ひょっとすると道標代わりかもしれんと思って、ピンクテープを頼りにして歩いたら正解でした。
それにしても最後の下り坂は、急坂というよりも崖を下るという感じで、反対側から来る人は崖をよじ登るという感じだと思う。
国道の黄色「那智飴」看板の所で合流し、 看板下には上がって来た時と同じような「杖置き場」が設置されてましたが、杖は一本も無かった。
熊野古道・大辺路「つつみの地蔵」の山越えは、それほどの距離でも無く、急坂箇所もわずかの区間だけですが、道が荒れており、またわかりにくいかもしれまへん。
もっとも、迷子になっても国道方向へ向かえば、救助隊を出すほどの遭難もせずに、何とかなると思うが・・・
頂上の「つつみの地蔵」は、古風で歴史を感じさせました。
しかし、そおいうのに興味の無い人や、古道・旧道にこだわらない人は無理して通らなくても良いのでは・・・と思うのが正直な感想です。
あっ・・はい、σ(*_*)は一応古道・旧道に、こだわって歩いておりますので・・。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「惜別の唄」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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