HOME > 紀行文「目次」 > 「塩の道」地図と目次 > 7 大網峠
H23.6.13 旅行 H23.7.20 UP
白池から「大網峠」への上り道は、少々キツクなりますが、その分少しだけ展望が良かった。
登って行くと越後屋が道端でボオッ~と立っており、何か有ったのかと思って見ると、道標が有り「右松本街道大網 左中谷道横川」と彫ってあります。
そお言われてみれば、この道標付近で山道が右・左に分かれており、ここまで石の道標を運んで来るのは、たいへんだったでしょうなぁ。
ヒーコラ言いながら山道を登ってると、そのうち小屋が見えて角間池に着き、白池よりも小さいとは思っていたが、想像したよりも角間池はもっと小さかった。
写真を撮りながら歩いてるので、越後屋はσ(*_*)を置いてトットと先に行き、見えなくなります。
いや、別にかまわないんだけどね・・熊に襲われる確率は、先に行ってる方が危ないだろうから・・。
そのうち道端に笠が落ちており、越後屋のリュックにくくりつけていた笠が落ちたのだと思って拾ってみると笠の種類が違います。
へえぇぇ~・・このような笠を被って歩いてるのは自分達だけかと思ってたが、他にも笠を被る人が居たんですねぇ。
後で越後屋に「笠が落ちていたね」と言ったら気付かなかったらしく、どこ見て歩いてるんじゃ、こいつは・・・。
坂を上って平らになった所に「大網峠」の標識が有り、そこからは下り坂で、それが単なる坂ならば良いが、かなり急で、しかも土が湿ってヌカルミ状態にもなってます。
とても景色を楽しみながら下りれる道ではなく、足下を濡らさないようにヌカルミを避けながら歩いてましたが、やっぱりビチャッと入っちゃった。
おまけにこの付近から蚊が襲撃して来ますが、「大塞の神」で休んだ時に防虫スプレーをかけておいたので被害は無かった。
しかし、この大網峠の下り道は、道というよりも沢の道ですねぇ、雨が降ったらアッと言う間に沢に代わるじゃろなぁ。
牛さんも下りるのはタイヘンで、たぶんブツブツ文句を言いながら泣いてたと思う。
あっ・・・でも、牛さんは人間と違って汚れなんか気にせず、ヌカルミでもかまわず、そのまま歩いちゃうかな?
地図には「大網峠 美しいブナ林道」と書いてありますが、確かにブナ林だったけれど、美しいとかどうとか観賞するよりも足下ばかり見ていた。
そのうち見通しの利かない道を曲がったとたんに、白髪を振り乱したオババが道端に座ってジロリと顔を上げ・・「イッヒッヒッヒッ・・・遅かったなぁ・・・」
きゃあぁぁぁ~!!・・出たあぁぁ~!!・・・大網峠に住んでる、ヤマンバが!!・・と、思わず杖でブン殴ろうとしたら、良くみると越後屋だった。
ワハハハハハ(^O^)・・・すまん、ヤマンバと見間違えた。
危なかったなぁ・・もおチョットで、新聞や週刊誌に
「塩の道・大網峠で殺人未遂事件!! 夫が妻を杖でブン殴る」
「塩の道、大網峠事件の真相!! 近所では仲良し夫婦の評判が、実は・・・」
と載る所だった。
越後屋は優しいですねぇ、遅れているσ(*_*)を待っていてくれたんですねぇ、σ(*_*)も心を入れ替えて優しくしなくっちゃあぁ。
でも、そんな山影のような場所で待たなくて、もおチット遠くからでもわかる明るい場所で待ってくれたら、心臓ホッサを起こす寸前の気持ちにならなくて良かったのにぃ。
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