HOME > 紀行文「目次」 > 「塩の道」地図と目次> 8 牛の水飲み場
H23.6.13 旅行 H23.7.23 UP
熊除け鈴を「チリン・チリン・・」「ジャラ・ジャラ・・」言わせながら「塩の道」を下りて行くと、少し広くなっている所があり、ここに住居が有った跡らしい。
こんな人里離れた山奥に、何が悲しくて一軒だけで住んでたんでしょうか。
食う物だって困るだろおしぃ・・まさかゼンマイ・ワラビとキノコだけ食べて生きていたわけでもないだろおしぃ、熊も出てきたりして、タイヘンだったでしょうねぇ。
大網峠から再び山道を下り、ヌカルんだ沢の道を歩いたりしていると茶屋跡が有ります。
先ほど見た住居跡よりも狭い広場で、商売とは言え、ここで茶や菓子を出すのもタイヘンだったと思う。
勾配が緩やかになった少し山側の木の下に「菊の花地蔵」が置いてあり、道端に立杭標識が無かったら、完全に見過ごして行っちまうと思う。
えらい優雅な名前の地蔵さんですが、この云われは、どんなのでしょうか、菊の花を持っているわけでも無く、普通の地蔵さんに見えたが・・。
ジグザク道を降り、大きな沢を越後屋が慎重に足を滑らせないように渡ってます。
その様子を沢の下に転がり落ちないかと、ワクワクと楽しみに・・いや、心配してハラハラ・ドキドキしながら見守りました。
それからは沢に沿ってジグザク道を下りますが、この坂は勾配が急なので反対方向から上がって来る人はキツイじゃろなぁ。
牛さんも細い坂道なので岩角に足をぶつけたり、転んで泣いてたかもしれない。
沢が少し広くなってる所に「牛の水飲み場」の標識が有り、牛にしてみれば、こんな所で水飲ませてくれるよりも休ませてくれ・・と思ったでしょうなぁ。
岩には人工的に彫ったような穴が2カ所有り、水が溜まってますが濁っており、オセジにもキレイな水では無い。
どうせ牛に飲ませてやるならば、そんな汚い水よりも、そこらにいくらでも流れているキレイな川水を飲ませてやれば良いのにぃ、牛もその方が、ウレシくて喜ぶと思うが・・
「牛の水飲み場」の川を渡り、下の道から見上げると、この「牛の水飲み場」は滝頭になっていたのですねぇ、知らなかった。
それほどの落差は無いが、幅広で見応えの有る良い滝だと思う。
「牛の水飲み場」という、そのまんま分かり易い名前よりも、滝にちなんだ、もおちっとカッコイイ名前を付けてやれば良かったのになぁ。
例えば「白牛の滝」とか「白扇の滝」とか「三世(筋)仏性の滝」とか・・・
白池からここまで休むヒマもなく来たので、滝を見ながらそこらの岩に腰掛けて一休み。
白池で餅を食べてなかったら、ここまで腹を空かして泣きながら歩いてたかもしれない。
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