HOME > 紀行文「目次」 > 「塩の道」地図と目次 > 15 菅沼峠越え
H23.6.15 旅行 H23.8.20 UP
「不動滝」から「三界万霊地蔵」の有る所まで戻り、そこの分かれ道より「菅沼」集落へ行きました。
道は車幅の広さで、杉の落ち葉がコンクリ舗装を埋めています。
これならば道にも迷わず楽勝ムードだなと思いながら歩き、小屋が見えたと思ったらそこが「菅沼」集落でした。
四つ辻になった所で舗装道路は終わり、楽勝ムードも、そこでおしまい。
そのまま真っ直ぐに行く道には草が生えており、先を歩いていた越後屋が「どうするんじゃ?」と不安そうな顔して待ってます。
まずは「落ち着け。、そこで待って泣いてろ。」と言って待たせ、先程見えてた小高い所に有る「菅沼分校」の校舎跡を見に行きました。
この「菅沼分校」の存在は、ネットで下調べした時に知ってたので、今はどうなってるかなぁ・・と思いましてねぇ(この時は、まだ木造校舎・廃校には興味が無かった)。
いかにも昔の学校らしく桜の木が生えており、少し広くなっている所はグラウンドだったのでしょうか。
知らない人が「菅沼分校」校舎を見たら、普通の二階建ての単なる小屋のように見えるじゃろおなぁ。
何か校舎跡だったという証拠の印らしい物は残ってないかと思ってると、校舎付近で古タイヤに黄色ペンキを塗ってあるのが一つ転がっていました。
きっと先生が、花壇か何かのために作ったのでしょう。
よっぽど「菅沼分校」校舎に付属している錆びた梯子を上がって二階の様子も見ようかと思ったのですが、知らないままの方が良いかもしれんと思って止めときました。
でも今思うと、もう行く事も無いだろおから見ておけば良かったかなぁ。
越後屋が待ってる四つ辻へ戻り、真っ直ぐの道は草が生えていても「オオバコ」が大きくなってる程度で不安がる事は有りません・・蛇が居たら踏んづけるかもしれんが・・
この先、どうなるんじゃろおう・・・と、売り飛ばされて来た飯炊きババアのように、心配そうな顔している越後屋に
「このような集落で迷った時は、電信柱の電線が、どの方向へ行ってるかを見れば良く、たいていは次の集落へ向かう道筋近くに電柱が立っている。
何故ならば電気屋さんだって、わざわざ道から離れた所に、重い電柱を運んで立てるのはイヤで、だれだって道の近くに立てて、なるべく労力を使わず楽チンしたいわなぁ。
電気つうもんは昭和の初め頃には集落には通じていたので、常識的にも旧道沿いに電柱を立てたと思う。」
と、優しく説明してやったら納得した。
ワッハッハッハッ(^O^)・・どおじゃ、まいったか。
σ(*_*)は人さらいでも人買いでも無い、「花咲かジイサン」のような優しい人間なんだから。
必ず旧道沿い近くに電柱が立っているとは限りませんが、かなりの高確率で立っている可能性が有ると思いますので、もし、このような山道などで迷った時には参考にしてください。
菅沼峠の道は「オオバコ」の低い草から、やがて膝丈以上の雑草に変わってきましたが、それでもまだ何とか道スジがわかります。
歩いた時期が6月初旬だったから、まだ歩けましたが、あと1ケ月もして、これ以上の草丈が伸びた状態だったら、さすがに歩くのはビビって引き返したかもしれない。
しかし、菅沼峠は地図に「草が茂る」とは書いてなかったなぁ。
ジクザクの山道を草を掻き分けながら歩くと、通り過ぎた「菅沼」集落が遠くに見え、少し行くと道が良くなりました。
そこら付近が「菅沼峠」の頂上のようで、2体の地蔵さんが有り「謙信・信玄地蔵」だそうで、どちらが謙信かわかりませんが、新潟県側の大きい方が謙信らしい。
そお言えば、謙信が信玄に「敵に塩を送った」という話が伝わっていますが、「塩の道」なのでこの道を通って送ったのでしょうか?
この地蔵さんを過ぎると、すぐに車道が有ります。
地図では車道を突き切ったように道が記載されているおり、また旧道ちゅうもんは、新しく作られた道を横切って行くようになってる事が多いので、そのまま車道を突き切った所に有るジグザグ道を行きました。(写真の赤破線)
しかし、どうも上がり坂が続いており方角的にも雰囲気的にも、山の中へ入って行くような感じなんですねぇ。
ホントならば峠越えをしたのだから、この先は下り道にならねばアカンのだがなぁ・・と思い、少し行った所で地図を確認しました。
それと共に念のため持ってきていた国土地理院の地図を見直すと、どおやらこの道は山へ入っていく林道らしいと解釈して引き返して車道を歩きました。
そしたら、あぁたぁ~・・ほんの少し行ったカーブの所に「松本街道 塩の道 入口」の標識杭が道端に有り、なあんだぁ~・・こんな所に入口が有ったのかぁ・・
地図に真っ直ぐではなく、チビッとずらせて記載してくれるか、車道に出た時に案内看板の一つでも有れば良かったのにぃ・・たぶん初めて歩く人はσ(*_*)と同じように迷うんじゃないかなぁ。
「塩の道」標識が立っている道の入口らしい所へ入ってみると、予想通りに最初から荒れまくっています。
どうしょうかなぁ・・と思いましたが、草が生えてるのでは無く、杉葉や小枝等が落ちて道がわかりにくい状態程度なので、何とか行けると思って足を踏み入れました。
小枝がジャマして歩きにくかったが何とか道スジをたどりながら進みましたが、途中で草が生えており完全に道がわからなくなっちゃった。
しかし、それでも下り方向へ無理矢理突き切ると幸い山道に出て、バンザイをして喜びました。
しかし、その喜びも10歩位歩いたら再び完全に草に覆われて道がわからなくなってますが、下に車道が見えてます。
生えてる草の種類が違う箇所が道だと解釈して、草を掻き分けて車道へ降りました。
出口付近で杖を振り回して草を薙ぎ倒して、「塩の道」標識杭を探しましたが見つからなかったので、反対方向から来る人は、たぶんこの入口を見つけられないでしょう。
S字カーブの一部をショートカット出来ましたが、この箇所は無理して通るほどの道ではなく、素直に車道を歩いた方が良いと思う。
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