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 岩戸堂、「御蔵入33観音霊場」紀行文 巡礼日 2014.9.16    掲載日 2015.3.3


「享保」時代の納札と落書き/御蔵入33観音霊場記(30番「岩戸堂」・31番「富山堂」)

30番「岩戸堂」の古い納札と落書き

御蔵入33観音霊場、30番「岩戸堂・31番「富山堂」の地図 「御蔵入33観音霊場」紀行文 岩戸堂の遠望、「御蔵入33観音霊場」紀行文
岩戸堂、「御蔵入33観音霊場」紀行文
 「小野島」集落へ向かって走ってると、空気が冷たく感じて来たので雨が降るかなぁ・・と空を見れば、向こうの山は雨で灰色に煙ってます。

 やばいなぁ・・「御蔵入33観音霊場」の30番札所「岩戸堂」まで持つかなぁ・・と思いながら走り、札所はすぐに見つかりましたが、堂の所まで「チョイノリ」は入れないようです。

 小雨状態になり・・あちゃあぁ・・このままσ(*_*)だけ堂で雨宿りしても良いが、道端に置いた「チョイノリ」が濡れると困るなぁ。

「小野島」集落、「御蔵入33観音霊場」紀行文    岩戸堂、「御蔵入33観音霊場」紀行文     岩戸堂、「御蔵入33観音霊場」紀行文

 「小野島」集落にある家の軒下にバイクを置かせてもらえないかと思い探したが、置けるような庇が見つかりません。

 バイクを引っ張りながら、やっと100mほど離れた所に倉庫の庇が有ったので、勝手に置かせてもらい急いで「岩戸堂」へ戻りました。岩戸堂内・奉納額と納札、「御蔵入33観音霊場」紀行文

 その頃から雨は本降りになり、観音堂の入口でモクを吸いながら付近の山々を見ると、雨のため灰色に煙ってます。(一番上の写真)

 観音堂の戸が開くかと思ったら、なんとか開いたので堂内で参拝しました。
     
 改めて堂内を見渡すと、鍾馗さんのようなのが描いてある奉納額の横に、虫が喰った跡のある奉納額があり「享保十二歳」と記載されてます。

 奉納額と思ったが、書いてある文面や秩父霊場で見た昔の納札も、こんな感じの大きさだったので、これは納札かもしれない。岩戸堂・明治の落書き、「御蔵入33観音霊場」紀行文

 これを書いてる時に「享保」の年代を調べてみると、1716~1735年の江戸時代、暴れん坊将軍・徳川吉宗の頃です。

 へえぇぇぇ・・・400年ほど前の納札かぁ・・・よぉ~残っていたなぁ。

 おそらく、その価値を知らずに昔から置いてあったので、そのまま無人の堂に飾ったのでしょうが、国宝は無理としても、しかるべきスジの重要文化財になっても良いほど珍しく貴重な物だと思う。岩戸堂・明治の落書き、「御蔵入33観音霊場」紀行文

 「御蔵入三十三観音霊場」とは記載してありまへんが、これが納札だとすると、その頃から既に霊場巡りが存在していた証拠になります。

 堂内は新しく板を張り替えたらしいのですが、梁の部分に落書きがしてあり、明治20年の落書きで、へえぇぇ・・これまた100年ほど前の落書きか・・・それにしても昔の人は、キレイな字を書くなぁ。

 ふと扉を見ると、そこにも一杯墨で何か書いてあり、人の顔を7人ほど描いた物や「だるま」と書いた物が有り、こんな感じの落書きは「信濃霊場」でも見た事が有るような気がします。岩戸堂・明治の落書き、「御蔵入33観音霊場」紀行文

 壁板は新しく張り替えたが、梁・柱と扉だけは再利用したらしく、しかし、よぉ~残しておいてくれたもんだ。

 たぶん取り外した古い壁板には、もっと一杯何か書いてあったのでしょうが、今となってはもう見れないと思い惜しいなぁ。

 これがユスリ・タカリするウットオシイ隣国のハングル文字の落書きだったら、見たくもないし腹立たしい限りなのだが・・(^O^)

 この札所で雨が降ったのは、観音さんがσ(*_*)に、じっくり堂内の落書き等を見せるための配慮をしてくれたのかもしれない・・・ナモナモナモ・・・。

31番「富山堂」

富山堂、「御蔵入33観音霊場」紀行文     富山堂、「御蔵入33観音霊場」紀行文     富山堂、「御蔵入33観音霊場」紀行文
富山堂と尺八、「御蔵入33観音霊場」紀行文
 31番札所「富山堂」は、この付近だろなぁ・・と、トロトロ走ってると、ポツンと道端に堂が有りました。

 この「富山堂」の場所は、ここだ!!・・と説明出来れば良いのですが、付近にはこれと言う特徴の物がありません。

 「御蔵入33観音霊場」を初めて巡る人は、道沿いをゆっくり走って探すより仕方が無いと思います。富山堂・天井絵、「御蔵入33観音霊場」紀行文

 説明看板に「天井絵は「南獄」という人が描いた・・」と書いてあるので、格子戸から中を見たが暗くてわからん。

 格子の隙間からデジカメを差し込んで撮りましたが、なんせビンボー人の持つ安物のデジカメなもんで、よぉ~写りまへん。

 天井に何か描いてあるらしいのが、やっとわかり、何枚か適当に写しては確認すると龍の絵が描いてあるようです。


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます


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