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遍路日 2012.10.31(第3日目) HP掲載日 2013.9.7
行程(札所番号) 1→75(紅葉ケ滝)→34→5→50→85→12→88→58→2→56→22→55→53
34番札所「宝山寺」の裏?から国道を横切ってショートカットする遍路道を行き、再び国道を横切ったが、この付近はホンマに車の交通量が多くてオトロシイ所ですねぇ。
横切った付近に寺が有りましたが、地図を見ると篠栗88箇所霊場の札所寺ではなく、そのまま真っ直ぐに行くようです。
歩いてると墓の付近でコンクリ道が地道になり草が生えてたので、越後屋が「あらあぁ~道が無くなったわ。道を間違えたぁ・・どうしょ・どうしょ・・」とギャアコラ言い始めます。
「ええいぃぃ~落ち着けぇ、ウロたえるなぁ・・そのまま地道を行けば良いんじゃ」と、ホンマは確信が無かったけれど叱りつけて行くと、篠栗霊場88箇所の5番札所「郷ノ原地蔵堂」に出ました。
5番「郷ノ原地蔵堂」の境内では、オババが一人掃除をしてたので挨拶して尺八参拝をし、参拝が終わって振り返ると、オババが後ろで手を合わせており、少し涙ぐみながら盛んにお礼を言います。
うむうぅぅ・・尺八でオババを泣かせたのは「四国遍路」以来、久しぶりじゃなぁ。
「この堂は、御詠歌を歌っても響きが良いように天井(一番上の写真)を作ってあると大工が言ってました。」
うん確かに今までの堂よりも、気のせいか響きが良かったように思う。
聞いてみると毎朝ここを掃除しており、90歳だそうで何かをやる目標が有るためかトシの割には元気で、目にまだ若い輝きがありました。
あんまりにも尺八を誉めて礼を言うので、そんなに喜んでくれるならば・・と、堂へ入ってもう一曲「手向」を吹いてあげました。
もっとも堂の天井による響き具合を、もう一度確かめたい気持ちも有ったんだけれど・・・(^O^)
そしたらバサマ、これまたすっかり喜んじゃって「接待するから、そのまま待っててくれ。どこへも行くな。絶対に必ず待っておれ・・」と、くどく念押しして家へ戻り、しばらくするとスーパーの袋に手縫いの巾着袋を、ギッシリ詰め込んで持って来ました。
7・8枚ほど巾着袋が入っており、とにかくそこらに有ったオババの制作物を掻き集め、急いでスーパーの袋に押し込んで来たのがよくわかります。
「それじゃあぁ、一つだけ貰います。」と言ったが、「そんな事を言わずに、これ全部持っていけ。」とスーパーの袋ごと差し出します。
「いや、それは・・せっかく作られたのだから、他の人にも、あげて下さい・・どうのこうの・・」と言ったが、オババもガンコに「どうしても、こうしてでも全部渡す・・絶対に受け取れ・・しのごの・・。」と言ってきかないので、ありがたくスーパー袋ごと貰いました。
はい・・帰ってから孫にも土産として配ってやり、σ(*_*)も充電器やら小物を入れて使用しています。
オババに深く礼を言って5番「郷ノ原地蔵堂」を出て歩いてると、途中に赤やらピンク色をしたドハデな建物が有り、ハートマークが一杯付いた「愛染堂」でした。
ワタシャ初めて見た時は、ラブホテルの宣伝建物か、怪しい邪宗教団体の建物かと思いましたぜぇ。
今時の若い衆の感覚から見れば、こおいうのは良いかもしれんが、σ(*_*)位のトシになると、もうすっかり枯れちまってましてなぁ・・。
どう考えても再び返り咲いて「愛」だの「惚れた」の「捨てられた」だのと言う、ややこしい事をする可能性も無いように思え、恥ずかしそうに赤面しながら下を向き、チラッと横目で見ながら通り過ぎました。
5番札所「郷ノ原地蔵堂」から、そんなに遠くない所に50番札所「郷ノ原薬師堂」が有り、堂の白壁に大きく「第五十番」と書いてあるので、分かりやすい。
そおだわなぁ・・これ書いてないと、普通の民家と思って見つけにくいじゃろなぁ。
札所前の道に、最初はバス停かと思いましたが「お休み処」でした。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「産安」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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