HOME > 紀行文「目次」 > イザベラ・バードの道「地図と目次」(関東・東北編) > 6 いろは坂
旅行日 2015.8.19 掲載日 2015.12.2
今日、私は実験的に馬上旅行をしてみた。 続けて乗って8時間で15マイルであった。 私は初めて日本の駄馬を見た。
もし馬がつまづいたらば、平坦の地面では荷鞍でがまんできる。 しかし、坂を上る時には、背骨にひどくこたえる。
坂を下る時には、とても我慢できぬほどで、私が馬のアゴから滑り落ちて泥の中に飛び込んだ時、実はほっとしたほどである。 たとえ手綱があっても、馬は手綱を知らないから役に立たない。
馬は6フィート前をとぼとぼ歩く馬子の綱に盲目的に付いて行くだけである。
高梨健吉「イザベラ・バード 日本奥地紀行」より
道路の最初の部分は、いくつかの階段が有り、滝、寺、散在する農家、貧しい村落の間の谷を通ってた。
高畑美代子「イザベラ・バード 日本の未踏路」完全補遣より
注:「高橋美代子「日本の未踏路」完全補遣」には、高梨健吉「日本奥地紀行」で省略されている箇所が記載されており、以下その箇所には「「日本の未踏路」完全補遣より」と記載します。
現在では日光から中禅寺湖へ行くのに、清滝町を通らずバイパス道路を行くようです。
清滝町の中を通ってみると、思ったより大きい町ですが寂れており、ほとんど車が走ってなく、バスが追い掛けて来るだけで、他の車はバイパス道路を通るからでしょう。
イザベラ・バードが清滝町を通った時も・・あっ、その頃は村かな・・賑わっていたでしょうか。
私達が「馬返」の小村に着いたとき、伊藤と女の馬子はタバコを吸うために美しい庭のある道端の茶屋に立ち寄りました。
高畑美代子「日本の未踏路」完全補遣より
ゆるやかな坂を「チョイノリ」で20kほど(これがアクセル全開しての精一杯の最高速度)で走ってると、そのうち「馬返」まで来ましたが、この付近には、現在は人家等がありません。
これから先が問題の「いろは坂」で、正直言ってこの坂を「チョイノリ」で上りきれるか・・・と心配したのです。
はい、イザベラ・バードが、駄馬で挑戦してみた時と同じ気持ちですねぇ。
地図で見ても「いろは坂」は、勾配がもんのすごくある長距離の坂で、なんちゅうても、これから先は馬も上れないので、馬は引き返したという云われから付いた名前が「馬返」ですからのぅ。
坂勾配によって「チョイノリ」の最高速度は変化するので、平地では30kほど出ますが、上がり専用の「第二いろは坂」は、15kほどしか出ませせん。
追い越して行く車は、「トロトロ走るんじゃねぇ」と思いながら走って行ったと思います。
すんませんねぇ・・本人も、もっと速度を出したいのですが、なんせσ(*_*)と同じコンジョナシのもんだから・・きっとイザベラ・バードも、腹を立てながら駄馬に乗った事でしょう。
これが秋の紅葉の渋滞時でなくて良かったと思いながら、何とか「チョイノリ」は腹を立てて壊れもせずに「いろは坂」を上りきり、「明智平」まで来たので一休みしました。
土産物店に「海老の湯葉巻き」なる物を売っており、冥土の土産に食べてみると、少し塩味が利いており、美味しかったけれが量が少ない・・観光地だからなぁ。
ベンチに座って食べてると、トンボが一杯飛んでおり、子供達が一生懸命に捕まえており、カワイソーに・・・晩飯のオカズにするわけじゃあるまいしぃ、放してやれよ。
日光と中禅寺間の7マイルに740段の階段が有るといわれており、そのほとんどは終わり2マイルの所にあります。
馬車道は山際の急な曲がりくねった道を登って行き、登りやすくするために、長い丸太の階段があるのですが、それが好きでない馬たちは、それぞれの脇に、互いの間に波形の引きずり跡のある1フィートより深い泥の穴の道路を造ってます。
高畑美代子「イザベラ・バード 日本の未踏路」完全補遣より
「明智平」より、無事に中禅寺湖の畔まで着きました。
ちなみに日光~中禅寺湖へ行く旧道は「第一いろは坂」だったらしいですが、その旧道は、今はわからなくなっており、当時の面影として残ってるのは「中の茶屋」跡しかありません。
追記 「ヤマレコ」さんのサイトに旧道を通った記録が有りましたが、旧道は完全には残ってないよおです。 (2020/8/30追記)
話は違いますが他の山を上った時、山道を歩きやすくするために木の階段を設置してある所がありました。
しかし、この階段を上がるのには、歩幅や高さとかが合わないと、かえって足が痛くなるので、σ(*_*)は階段の横を歩く方が多いです。
イザベラ・バードの乗った駄馬も、きっとσ(*_*)と同じ思いをしているので、階段の横を泥が有っても歩いたのでしょう。
「第一いろは坂」を下りる途中に、赤い小屋が有り「中の茶屋」跡があります。
その付近に旧道らしいモンは無いかと探したのですが見当たらず、旧道をブチ壊して、現在の車道を作ったのかもしれまへん。
またさらに「第一いろは坂」を下ると、3・4台しか停めれないような小さな駐車場が有り、そこから「般若の滝」が望めます。
最初は、山中に水が落ちているのが見え、おぉぉ・・あれが滝かと思ったら、近くの説明絵図を見ると「方等上流防砂堰」で「方等の滝」は木陰で見えませんでした。 どおりで人工的な滝だなぁ・・と思ったんだ。
右方向に小さく「般若の滝」がみえましたが、イザベラ・バードも滝を見たのでしょうか。
その近くの岩の上に天狗さんが「交通安全」と書いた物を持ってますが、岩の上だしぃ・・天狗さんも小さいしぃ・・カーブで危ないしぃ・・果たして何人、天狗さんに気付くじゃろうか?
恥ずかしながら「YouTube」に尺八二重奏「アブェ・マリア」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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