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 黒川、イザベラ・バードの道  旅行日 2015.7.3   掲載日 2016.3.4


「中条」と「黒川」の祭り/イザベラ・バードの道

「筑地」

真野原、イザベラ・バードの道    米子小学校跡、イザベラ・バードの道    筑地へ向かって、イザベラ・バードの道

 松林の砂丘の上を私の車夫が楽しげに駆けて進んでいるとき、パーム博士の人力車に出会った。
 私はこれから数週間の間ヨーロッパの人には会わないであろう。筑地。イザベラ・バードの道

    高梨健吉「イザベラ・バード 日本奥地紀行」より


 加治川を渡り、川を隔てた向こう側と同じ地区になるのか、道を横断して祭り提灯が飾ってあります。

 「米子小学校跡」でモクを吸って一休み。 イザベラ・バードが書いてるような「砂丘の丘」は、今となっては見当たらなかった。中条へ向かって。イザベラ・バードの道

 東方には山頂まで森林におおわれた山脈が走っており、私達はその山の方に一日中向かって進んで行ったが、樹木はそれほど多くならず、米田も少なく、空気は乾燥していて、気分が休まらなかった。

   高梨健吉「イザベラ・バード 日本奥地紀行」より 

 
たぶん、これは「筑地」を出た後、「中条」へ向かう情景でないかなぁ・・と思い、>「筑地」へ向かうならば北方向で、その方向には山は見えず、西の「中条」へ向かう情景ならば合うと思い、イザベラ・バードの勘違いと思う。

中条と黒川

中条駅。イザベラ・バードの道     中条。イザベラ・バードの道    黒川へ向かって。イザベラ・バードの道

 筑地という非常にきれいさっぱりした村で人力車を乗りかえて、ここから砂利道をがたがた揺られながら中条というかなりの町に向かった。

 外国人は新潟からここまでが条約で許された範囲となっている。
胎内川「黒川橋」。イザベラ・バードの道

 私達の人力車は中条の町を駆けて通り、並木道に沿って小雨の中を走った。 3・4本も深く植え込んである樅(松)の並木道は中条から黒川まで続いている。

       高梨健吉「イザベラ・バード 日本奥地紀行」より


 「中条」を通る時、あれっ・・どこかで見た風景だと思ったら「越後33観音霊場巡り」で通った場所だった。 あの時と同じように、中条駅で一休み。

 ところで、イザベラ・バードが書いてる「松並木」がどこに有ったのか、どおしてもわかりまへん。

黒川

「黒川橋」より。イザベラ・バードの道  黒川十字路。イザベラ・バードの道 稲荷神社「近江新」。イザベラ・バードの道

 私達は危ない橋を渡って砂利の多い黒川の二つの支流を横切って黒川という町にはいった。町には旗や提灯が多く飾ってあり、町の人々はすべて神社にあつまっていた。

 太鼓の音もにぎやかで、数人の少女達は厚化粧をして、屋根のある高い舞台で舞っていた。

 たそがれどき、松の並木の中を情け容赦もなくがたがた揺られながら、ある一軒家に着いた。

 米飯がないというので、私はおいしいきゅうりをごちそうになった。 この地方ほどきゅうりを多く食べるところを見たことがない。

 時折、松のきしむ音、神社から聞こえてくる太鼓の音で、日の出とともに起きたときはほっとした
     高梨健吉「イザベラ・バード 日本奥地紀行」より


 イザベラ・バードが「黒川」の祭りで「少女達が屋根のある高い舞台で舞っていた」と書いてるので、どこの神社かと思って地図とニラメッコして探したら「近江新」にある「稲荷神社」かな・・と思いました。近江新。イザベラ・バードの道

 もっともこれを書いてる時に、調べ直したら「黒川」には「神明社」が有り、さらに調べると、この「神明社」には「踊り屋台」が有りらしい。

 しかし現在の「黒川祭り」は、「煽り合い」と言って山車を前後に揺さぶるようで、動画を拝見すると、山車の上で少女が踊るどころか、そんな事されたら娘が転がり落ちるような気がする。

 しかし「中条祭り」では、山車に乗った芸者さんが踊るようです。

 イザベラ・バードが、この付近を通ったのは7月10日頃で、現在「中条」の祭りがあるのは9月ですが、祭りの時期変更は世情に伴って移す事が有ります。「西方寺」付近。イザベラ・バードの道

 また歴史的にも、芸者さんが山車の上で踊るのは、イザベラ・バードが通った時期の頃から始まったよおですので、たぶんイザベラ・バードは「黒川」と「中条」の地名を間違ったのだと思う。

 それと、もう一つイザベラ・バードは、「黒川」を過ぎた所で宿泊したと書いてありますが、「松並木」の記載状況と「太鼓の音が聞こえる」という事から推察するには、宿泊場所は「黒川」を過ぎてからではなく、「中条」~「黒川」の間どこかだと思う。

 当時はデジカメも無い時代であり、本人の記憶だけの手記なので、そおいう間違いが有っても、しかたがないと思うけれど・・σ(*_*)の推測は違うかなぁ。

磐梯朝日大橋。イザベラ・バードの道      「花立」集落へ。イザベラ・バードの道      大杉群生林。イザベラ・バードの道
イザベラ・バードの道
 「黒川」を出て国道113号線を行き、「磐梯朝日大橋」の写真を撮った後、地図を見ると「花立」集落を通るのを見落としていた。

 少し戻って「花立」集落を通ると、いかにも旧道らしい道で、きっとイザベラ・バードも通ったと思う。

 途中に「大杉群生林」という看板が有りましたが、山道を上がるようなので行きませんでした。

米坂線踏切。イザベラ・バードの道    荒川沿い。イザベラ・バードの道    「越後下関」へ。イザベラ・バードの道

 旧道より再び国道に出て、「越後下関」へ向かって、ただひたすら「チョイノリ」はトロトロと、走り去って行くのであった。
 

 


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「惜別の唄」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。

 当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がpixtaで販売されています。



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