HOME > 紀行文「目次」 > 「塩の道」地図と目次 > 13 虫 川
H23.6.15 旅行 H23.8.17 UP
熊が出て来ないように、チリ・チリ・チリ~ン・・と自作「風鈴熊除け鈴」を鳴らしながら歩いてると、山際に草に埋もれて、ほんの少し見える標識杭と梯子が有ります。
標識杭の周囲に生い茂ってる草を杖で叩き折りながら、標識を読んでみると「塩の道 入口」と書いてあるので、再び杖を振り回して梯子周囲の草をやっつけました。
この梯子を上がった所に、旧道である「塩の道」が有るのだろうが、この草の状態では道がわからないだろおなぁ・・と思いながら梯子を上がると、やっぱり不安的中・・一面に草が繁っており、どこが道なのか全くわからない状態です。
オヤブン、こりゃあぁ~・・・あきまへんなぁ、とても通れまへんでぇ。
なんせ地図の至る所に「夏は藪道」とか「不通」の文字が記載され脅かされてるので、ここがこんな状態だから、この先はどんな状態になっているのか、もんのすごく不安です。
地図では「五六坂」という場所らしく、旧道区間はそれほどの距離でもないようなので、そのまま車道を歩く事にして旧道を歩くのはあきらめました。
車道を歩いてると、やがて先程見つけた「塩の道」旧道出口の標識杭があります。
ここから旧道へ入るのだったら道がわかるので、行けるかもしれまへんが、最後の梯子の箇所では草があのような状態なので、梯子を見つけられるじゃろうか?
草が生える前の春先か、草が枯れた秋だったら、何とか道を見つけれるかもしれんが、無理して歩くような区間でもないような気がします。
道々にテープか布を付けて有るならば、ツウの人だったらそれを目印に歩けると思う。
この付近は地図によると「孫三郎沢(まてまての沢)」と言うらしく、そお言えばすぐ近くのカーブになってる所に沢が有りました。
「風鈴熊除け鈴」をチリ・チリ・チリン・・言わせながら歩いてると、車の待避所のようにすこし広くなってる場所に「子安地蔵」の標識杭が有ります。
先を行く越後屋は標識に気付かずに行ってしまい、かなり遠くに見えたので、わざわざ声を掛けて呼び戻すほど珍しい物でも無いので、そのまま黙って行かせ、後で聞くと、やっぱし気付かなかったらしい。
で・・肝心の「子安地蔵」は?
付近の草むらをサラッと見渡しても、地蔵さんが置いてある雰囲気ではなく、あきらめかかった時に、もしや・・と思って少し草むらの中に入り、ふと山際を見ると・・、
おぉぉぉ・・!!・・そこには眩しく光輝き、その姿を見るのも畏れ多く、もったいなさのあまりに目がつぶれる・・という程でも無い、普通の地蔵さんが、赤い帽子とヨダレ掛けを身につけて岩窪に座ってました。
この子安地蔵さんは、反対方向から歩いてくる人には、分かり易いでしょうなぁ。
川沿いに歩いて「虫川」集落の「白山社」の階段で一休み。
神社の建物は無く、たぶん昔は神社が有ったのでしょうが、廃村となった今ではそれを示す物は標識杭だけしか残っていません。
階段入り口に生えている大きな杉の木が、あえて神社らしい雰囲気が残っています。
すぐ近くに「虫川関所跡」が有り、標識杭と説明看板だけで、これも草が生えてるだけです。
みんな雪のため、建物が潰れちまったのでしょうか?
もう「虫川」は廃村になっているようですが、それでも少し畑を作ってるよおです。
地図に「冬季分校校舎」というのが記載されていたが、その時には気付かず、帰ってから地図を見て気付きました。
残念だったなぁ、どんなのか見たかったなぁ・・でも、ネットで調べると校舎跡はもう無いらしい。
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