HOME > 紀行文「目次」 > イザベラ・バードの道「地図と目次」(関東・東北編) > 93 黒 石
掲載日 2016.9.1 旅行日 2015.7.8
伊藤がついて来るのを初めて断って、私は一人で人力車に乗り、たいそう楽しい遠出をして、山で行き止まりの道を進んだ。
唯一の欠点は道路がひどいことで、私は歩くか、あるいはひどくがたがた揺られるほか仕方なかった。
景色は明るい光を浴びて色彩も鮮やかで、実に美しかった。
高梨健吉「イザベラ・バード 日本奥地紀行」より
黒石市から「温湯」付近までは、3年ほど前に自転車で「津軽三十三観音霊場」巡りをしており、見覚えのある場所ばかりで懐かしい。
その時の黒石市近辺の該当掲載ページは、 「1 初日」「2 狛馬?」なので、ヒマな人は御笑読ください。
あの時は、まさか再び黒石市を訪れる事は無いと思っていたのですが、わからんものですなぁ。
上中野は非常に美しい。
秋になって、星の形の葉をつけた無数の紅葉が深紅の色をつけ、暗い杉の森を背景として美しく映えるとき、森の中の大きな滝は雪の降るように白く輝きながら下の暗い滝壺に飛び散り、遠く旅をしてやって来る価値が充分にあるにちがいない。
川の所まで苔の生えたりっぱな石段がある。 美しい橋があり、二つのすばらしい石の鳥居がある。
きれいな石灯籠があって、それから壮大な石段の急な坂を登って山腹を上がる。 それは杉の並木で小さな神社に至る。
ここからほど遠くない所に神聖な木があり、それには愛情や報復のしるしが付けてある。
高梨健吉「イザベラ・バード 日本奥地紀行」より
中野神社の様子は、だいたいイザベラ・バードが記載してる通りでした
鳥居を潜ると下り坂になって川へ下りれるようになっており、そこから見る「不動滝」の姿が良かった。
もっとも水量が少ないので、大きな滝とは言いにくいが、当時はもっと水量が有り大きく感じたのかもしれない。
もう一つ山の方に滝が有るらしいが、イザベラ・バードが見て喜んだのは、川へ下りる階段の表現などからしてこの「不動滝」でないかと思う。
イザベラ・バードの「美しい橋」と「二つの鳥居」の記載も合ってます。
中野神社入口の狛犬は、普通ならば獅子?なのですが、なんせ津軽地方は独特な風習が有る所なので「馬」の狛犬も見ました。
しかし、さらに独特な事に、この中野神社の狛犬は「ニワトリ」で(一番上の写真)、獅子とか馬の狛犬は見た事が有るけれど、さすがに「ニワトリ」の狛犬は初めて見た。
イザベラ・バードは「きれいな石灯籠」と書いてるが、石灯籠なんて物は、たいてい良く似た形をしていると思うが、境内の写真とイザベラちゃんが描いたスケッチを掲載しておきます。
中野神社・境内の石灯籠は、形から見ればスケッチの真ん中に描かれている、大きな石灯籠が良く似ていると思う。
イザベラ・バードは「神聖な木があり、愛情や報復のしるしがつけてある」と記載しており、中野神社・境内には注連縄を張った神木があります。
この木の事かと思って、丑三参りの釘跡でも無いかと探したが、さすがに100年以上過ぎているので、その痕跡は見られませんでした。
これを書いてる時に調べてみると、この神社の上の方にも大杉があるらしいが、そこの木の事かな?
ちなみに案内看板の地図を見て、裏山にも何か有るらしいのはわかりましたが、どうせ大した事ないだろおと思って行かなかった。
下中野は、私がやっと歩いて行けた所だが、たいへん熱い温泉があるという点だけ興味がある。
主として茶屋や宿屋だけで、かなり賑かに見えた。 長方形の陥没の縁に沿って家が立っており、その底部に浴場がある。
高梨健吉「イザベラ・バード 日本奥地紀行」より
「温湯温泉」には「津軽三十三観音霊場」巡りの時にも通りました。
共同浴場の「鶴の名湯」は、今は新しくなっていますが、たぶんイザベラ・バードが見た浴場だと思います。
寂れた感じの温泉街で付近の建物も古く、温泉趣味の人には「温湯温泉」は一度は来てみたいと思う所でしょう。
黒石市に戻る途中、「チョイノリ」のオイル交換したら、やっぱり交換料は500円でした。
黒石市内で食堂がないか探したが無く、そのうち大型スーパが有ったので食材を買って食べました。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「惜別の唄」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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